だれにだって嫌なことはある。だが、その事態に対してすぐに逃げることを考えるようになったりしてはいないだろうか? マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp/)」から、逃げ癖がある人の特徴とその克法について知見を得よう。

* * *

逃げ癖のある人に共通する特徴とは? その心理と6つの克服法

嫌なことがあるとすぐに逃げ出したくなってしまう人はいませんか?

確かに無理をしすぎて心身を壊してしまうくらいなら、逃げてしまった方が得策である場合もあります。しかし何事においてもすぐに逃げ出そうとする場合は、もしかしたら「逃げ癖」がついてしまっているかもしれません。

今回はこの「逃げ癖」にスポットを当てて、「逃げ癖がある人に共通する特徴」、その克服方法について解説していきます。

逃げ癖がある人に共通する特徴

ここまで逃げ癖がある人の心理について見ていきました。次に確認していくのは逃げ癖がある人に共通する特徴です。

具体的には以下の8つの特徴があります。

1.「自己肯定感が低く、自分に自信がない」
2.「自分の失敗を素直に認めないため言い訳が多い」
3.「マイナス思考で向上心がない」
4.「強がるわりにすぐに物事を投げ出す」
5.「自信があるときは強気に出る」
6.「自分自身に甘く、すぐに妥協する」
7.「ストレス耐性が低い」
8.「飽きっぽいため何においても長続きしない」

自己肯定感が低く、自分に自信がない

逃げ癖がある人に共通する特徴は、自己肯定感が低く自分に自信がないというものです。自分に自信を持っている人は、何かの壁に行き当たったとしても、自分は必ずこの問題を解決できるとその問題にぶつかっていきます。

しかし自己肯定感が低く自分に自信がない人は、自分が問題を解決する力がないと諦めてしまうことがしばしばあります。そこで仕方なく導き出される結論が「逃げる」ということなのです。

自分の失敗を素直に認めないため言い訳が多い

自分の失敗を素直に認めず言い訳が多い人も、逃げ癖がある場合が多いです。逃げ癖がない人はしっかりと問題に向き合い、自分の失敗を受け入れ、それを解決していこうと努めます。

しかし逃げ癖がある人は、自分の失敗と向き合うことができず、言い訳をすることによってどうにかごまかそうとします。当然その人には「問題を解決しよう」という意欲もなく、最終的には問題から逃げてしまうことになります。

マイナス思考で向上心がない

マイナス思考で向上心がない人も、逃げ癖を持っている場合が多いです。プラス思考で向上心がある人は、成功と失敗をしっかりと受け止めつつ精進していくので、そもそも物事から逃げようという発想にはなりません。

マイナス思考で向上心がない人は、自分が傷つかないことを第一に考えているため、何か問題にぶつかった時はすぐにそこから逃げてしまいます。当然そうなれば成長の機会を逃してしまうことになり、充実した人生からはどんどんと遠ざかってしまいます。

強がるわりにすぐに物事を投げ出す

逃げ癖がある人は、無駄にプライドが高い場合が多いです。そうした人は「強がるわりにすぐ物事を投げ出す」という特徴があります。なぜすぐに物事を投げ出してしまうかというと、自分の失敗と向き合う力がないからです。

人間はところどころで失敗をし、その失敗にしっかりと向き合うことによって成長していきます。しかし逃げ癖がある人はプライドが高いので、そもそも失敗というものをしたくないと考えており、成長の機会を逃しています。

自信があるときは強気に出る

逃げ癖がある人は「自己肯定感が低く」「自分に自信がなく」そして「マイナス思考で向上心がない」わけですが、自信があるシチュエーションに出くわした時は、強気に出るという特徴があります。

これは普段から弱気で「すぐに逃げることを考えている」ということの裏返しです。ひょんなことで自分に有利な状態になった途端、それまでの狼狽が嘘だったかのように息を吹き返します。

自分自身に甘く、すぐに妥協する

逃げ癖がある人は自分自身に甘い場合が多く、すぐに妥協してしまいます。自分自身に厳しい人間は、簡単には妥協せず、挑戦できるところはしっかりと挑戦し、人間的に成長していこうとします。

しかし逃げ癖がある人は無理に成長の機会をつかもうとはしません。これは要するに「向上心がない」というのと同じ話で、「失敗するようなリスクを背負ってまで挑戦するよりは、現状維持でいい」という考え方です。

ストレス耐性が低い

逃げ癖がある人は、ストレス耐性が低い場合が多いです。社会生活を営んでいれば、どこかで必ずストレスを抱えてしまいます。しかし逃げ癖がある人は「ストレスを少しも感じたくない」と考えているので、何か問題が起こった場合はすぐにそこから逃げてしまうのです。

飽きっぽいため何においても長続きしない

「飽きっぽいため何においても長続きしない」というのも、逃げ癖がある人の特徴です。飽きっぽいということは要するに「継続力がない」ということであり、これは仕事においても同様です。何をしても長続きしないので、新しいことを初めてみても、少しでも自分の思い通りにいかないとすぐに辞めてしまいます。

逃げ癖が原因で起こる問題

それでは次に逃げ癖が原因で起こる問題について見ていきます。逃げ癖は放置しておくと、さまざまな悪影響があります。

具体的には以下のような悪影響があります。

1.「周りからの評価が下がる」
2.「周りから見放されて孤立する」
3.「自己嫌悪に陥る」
4.「仕事や恋愛など何事においても長続きしない」

周りからの評価が下がる

逃げ癖が原因で周りの評価が下がってしまうことがあります。例えばプロジェクトなどを共にする仲間など、逃げ癖によって迷惑がかかってしまう人がたくさんいます。そういう人から見れば、逃げ癖を持っている人に対しての印象は良くないでしょう。

周りからの評価が下がってしまうと、挽回するのはかなり難しくなってしまいます。そういう意味でも周りからの評価が下がるというのは、逃げ癖を持つデメリットの最たるものでしょう。

周りから見放されて孤立する

これは周りからの評価が下がると言う話と関連しますが、逃げ癖によって周りから見放されて孤立するということがあります。周囲の人間から見ても、すぐに逃げるような人と関係を保ちたくはありません。

こうして周りから見放されて孤立することによって、さらに逃げ癖が加速していき、抜け出すのが難しい負のループにはまってしまいます。

自己嫌悪に陥る

逃げ癖がある人は、もちろん何の罪悪感もなく逃げているわけではありません。問題にぶつかりそこから逃げるということを繰り返していくことによって、しっかりと人生に向き合えない自分を見出し、自己嫌悪に陥ってしまいます。一度自己嫌悪に陥ってしまえば、自信を取り戻すのはとても難しいでしょう。

仕事や恋愛など何事においても長続きしない

逃げ癖が一旦ついてしまうと、何事においても長続きしなくなってしまいます。例えば、嫌な上司がいたり、嫌な仕事を任せられるというだけで転職を繰り返す人がいます。

もちろん無理をする事はよくないですが、仕事をする以上、必ずストレスという問題にぶつかります。そこで適切な判断をし、しっかりと問題解決に向かっていけるかどうかで、「逃げ癖がつくかどうか」が決まっていきます。

逃げ癖を治すことができない原因

それでは次に逃げ癖を直すことができない原因について見ていきましょう。

具体的には以下のような原因があります。

1.「追い詰められると放棄してしまう性格」
2.「逃げることに慣れてしまっているから」
3.「自分の言動に責任を持っていない」
4.「面倒なことを回避してしのいできた経験があるから」

追い詰められると放棄してしまう性格

逃げ癖を直すことができない原因としてよく挙げられるのが、「追い詰められると放棄してしまう性格だから」というものです。人間追い詰められれば誰でも辛いものですが、ここでしっかりと問題に向き合える人と、すぐにそれを放棄してしまう人、2種類の人間がいます。

追い詰められると放棄してしまうことを繰り返してしまうと、逃げ癖がより強固になってしまい、問題に向き合う力が段々となくなっていきます。もちろんそうなれば逃げ癖を治すことは難しいでしょう。

逃げることに慣れてしまっているから

当然逃げることに慣れてしまえば、逃げ癖を直すことはかなり難しいでしょう。人間は逃げることによって、問題から解放される快感を味わいます。それを繰り返すことによって、問題に向き合う力がなくなっていき、逃げることに慣れてしまいます。

自分の言動に責任を持っていない

これは性格的な問題ですが、自分の言動に責任を持っていない場合は、逃げ癖を治すことは難しいでしょう。自分の言動に責任を持っていない人は、そもそも「逃げる」ことにあまり抵抗がなく、「面倒事を回避できるならそれで良い」と逃げてしまいます。こうした人間はある種の意識改革が必要であり、そのまま放っておくと周囲の人間に迷惑をかけてしまうでしょう。

面倒な事を回避してしのいできた経験があるから

面倒事を回避してきた経験がある人は、なかなか逃げ癖を治すのは難しいでしょう。「面倒事を回避する」というのは、ある意味で「気持ちいい」「晴れ晴れする」ことであり、それが成功体験として自分の中に積み上がっていきます。そうした経験がしっかりと自分の中に定着していると、何か面倒事が起こった場合、今までと同じようにしのいでしまおうと考えるのです。

逃げ癖を克服する6つの方法

それでは逃げ癖を克服する6つの方法を見ていきましょう。

1.面倒な事は後回しにせずまずは取り組む
2.失敗に対して言い訳をせずにきちんと自分の非を認める
3.小さな成功体験を積み重ねる
4.目標設定を低くしてみる
5.やらざるを得ない状況を作り自分自身を追い込む
6.自分に合った仕事をする

では、それぞれを詳しく解説していきます。

面倒な事は後回しにせずまずは取り組む

逃げ癖を持っている人間の悪い特徴は、何かを始める前に「失敗したらどうしよう」「もしダメだったらどうやって逃げてしまおう」など余計なことを考えてしまうところです。そうした雑念はすべて払ってしまい、まずは目の前のタスクに取り組んでみましょう。

これは逃げ癖と同時に、先ほども少し触れた先延ばし癖を治すためにも有効な方法です。考える前にまずは行動することによって、意外と道が開けることは多いです。まずは「面倒な事は後回しにせず、取り組む」ことを考えてみましょう。

失敗に対して言い訳をせずにきちんと自分の非を認める

逃げ癖を持っている人間の悪いところは、「失敗に対して言い訳をし、自分の非を認めないこと」です。何か問題に直面し、失敗してしまった時は、しっかりとそれに向き合い、まずは自分の非を認めるところから始めていきましょう。

そうすれば問題に対する責任感も湧いてきて、「しっかりとこれを解決しよう」という意欲が生まれます。言い訳を極力排除し、しっかりと失敗に向き合う力を養っていきましょう。

小さな成功体験を積み重ねる

逃げ癖を治すためには、小さな成功体験を積み重ねることによって、段々と自信をつけていくことが重要です。先ほども見てきたように、自己肯定感が低く自分に自信がない人は、失敗や周囲の失望を恐れてすぐに逃げてしまいます。

どんなに小さなことでもいいので、まずは成功体験を積み重ねていきましょう。案外自信というものは、そうしたささいなものから生まれてきます。そこでようやく自信がついてきたら、今度は大きなことにチャレンジしてみましょう。

目標設定を低くしてみる

目標設定において重要になってくるのが「実現する可能性があるかどうか」ということです。明らかに自分のスキルでは達成できない目標を設定してしまうと、もちろんそれを完遂することができず、最悪の場合は逃げてしまうことになります。

そこでまずは目標設定を低くし、小さな成功体験を積み重ねるところから始めていきましょう。大きすぎる目標を立てて挫折するよりは、低い目標を楽々に飛び越えていく方が、はるかに良い影響を精神に与えてくれます。

やらざるを得ない状況を作り自分自身を追い込む

自分自身に甘くすぐに妥協してしまうような人間は、やらざるを得ない状況を作って自分自身を追い込んでみましょう。結局そういう人が逃げてしまうのは、「いざとなったら逃げても良い」という環境が周囲に整っているからに他なりません。

環境変えて自分を追い込めば、逃げる暇もなくなり、集中してタスクに臨むことができるようになります。このように「周囲の環境」を1から考え直してみるのも重要です。

自分に合った仕事をする

どれだけ意識の改善を行おうとも、そもそも現在の仕事が自分に合っていないという可能性があります。例えば内気過ぎる人間が営業の仕事を続けている場合、そもそも企業と人材のミスマッチが起こっており、要するに「パフォーマンスを発揮できない環境に身を置いている」状態なのです。

先程の「やらざるを得ない状況に自分自身を追い込む」話と同じで、仕事の環境を変えてみることによって、状況が改善する可能性もあります。あまりにも今の仕事が自分に合っていないと感じているならば、まずは転職を考えてみましょう。

逃げ癖と向き合おう

逃げ癖は様々な原因で定着してしまい、人生に悪影響を及ぼします。長年の逃げ癖がついてしまっていると、すぐに克服することは難しいかもしれません。ただ、できることから一つ一つ丁寧に取り組んでいくことで、少しずつ逃げ癖を克服できる可能性は大いにあります。

今回見てきたように、逃げ癖を克服するためには様々なアプローチがあります。ぜひ自分に合った方法を活用して、逃げ癖をしっかりと克服していくようにしましょう。

【参照】
Smartlog「逃げ癖がある人の心理&特徴|逃げ癖が付く原因克服する方法を解説!」
LAURIERPRESS「当てはまったら要注意!逃げ癖のある人に共通する特徴とは?」

この記事を書いた人:識学総研編集部
株式会社識学内にある、コンテンツを企画・制作する編集部です。『「マネジメント」を身近に。』をコンセプトに、マネジメント業務の助けになる記事を制作。

* * *

いかがでしたか? 「逃げ癖」について認識し、克服する方法についておわかりいただけたでしょうか。役立てていただければと幸いです。

引用:識学総研

 

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