令和元年がスタートして一ヶ月。新たな気持ちでスタートしたい人におすすめの新元号ゆかりの地や京都の新定番「青もみじ」が美しいお寺、初夏の風物詩「蛍」が楽しめるお祭りを京都府のプレスリリース「もうひとつの京都」News Letterをもとにご紹介していきます。
令和ゆかりの地、「元伊勢」
皇室の祖先といわれる天照大御神を祀る、三重県の伊勢神宮。京都府宮津市に位置する「籠(この)神社」は、その「元伊勢」と呼ばれています。
「籠神社」は今年で1300年を迎える、天照大御神の孫・彦火明命を祀る古社です。その奥宮にあたる「眞名井(まない)神社」は、3000年以上前から鎮座している聖地になります。
2000年前、天照大御神が「眞名井神社」へ遷り、数年後、巡幸を経て現在の伊勢神宮の内宮に鎮まることとなりました。このことから、天照大御神が伊勢神宮へ鎮まる前に祀られた神社であるため、「籠神社」は「元伊勢」と呼ばれています。
そのため本殿の高欄上には、伊勢神宮と籠神社にのみ拝されるという「五色の座玉(すえたま)」が輝いており、日本神社建築史上特に貴重なものとされています。
境内を進むと御霊水「天の眞名井の水」が湧き出ており、「天の眞名井の水」をいただくことができます。「眞名井」とは水に付けられる名前の中でも最高の敬称であり、神様の世界の水だと言われています。
この他にも、眞名井神社の境内には日本を作ったイザナギ・イザナミや伊勢神宮・内宮外宮の主祭神を祀る「磐座(神が宿る石)」も存在しています。緑豊かな静かな場所で“心を整えたい”時に訪れるのにぴったりです。
京都の新しい風物詩“青もみじ”の名所2選
日本屈指の紅葉の名所であり、国内外から多くの観光客が集まる京都。新緑シーズンなどのまだ色づいていない楓を「青もみじ」と呼び、その爽やかな姿は新たな京都の風物詩として注目を集めています。「青もみじ」巡りが楽しめる2箇所をご紹介します。
新緑が作る、「青もみじトンネル」
京田辺市にある酬恩庵は、知る人ぞ知る紅葉名所ですが、新緑シーズンも絶景です。とんち話でお馴染みの“一休さん”が晩年を過ごしたことから、「一休寺」とも呼ばれています。総門をくぐると、壮大な「青もみじのトンネル」が続く、圧巻の景色が目の前に広がります。苔も青々として美しく、境内全体がフレッシュな緑に包まれます。
新緑のアーチ「青もみじ参道」
長岡京の“もみじ寺“として有名な「光明寺」。長岡京市内からも好アクセスです。秋には「もみじ参道」と呼ばれる石畳の参道が、新緑シーズンは両脇から枝を伸ばす新緑のアーチ「青もみじ参道」として楽しめます。御影堂にわたる回廊から眺める風景も格別ですよ。
初夏の幻想的な夜を彩る蛍を見るなら「田原ほたるまつり」へ!
初夏になると、水辺を漂う蛍。宮津市北部の田原は、わずか20数戸ほどの田園広がる緑豊かな集落です。初夏にはゲンジボタルとヘイケボタルが現れ、6月上旬~6月下旬に見頃を迎え、暗闇に浮かび上がるホタルの幻想的な光を眺めながら、風情ある京都の初夏を過ごすことができます。
毎年この地では、村民による「田原ほたるまつり」が開催され、村民の案内で田原川沿いでホタル散策が楽しめます。2019年は6月8日(土)の17時から21時まで開催されます。その他、お祭り会場では地元食材の出店があり、大変賑わいますよ。
京都府には新しい時代にふさわしい魅力的な場所がたくさんあります。令和の時代が始まり、自らの心身も新しくなれるような場所を訪れてみてはいかがでしょうか。
【丹後一の宮 籠神社・眞名井神社】
開門時間:7時~17時
住所:京都府宮津市字大垣430
TEL:0772-27-0006
https://www.motoise.jp
【酬恩庵 一休寺】
住所:京都府京田辺市薪里ノ内102
営業時間:9時〜17時(宝物殿 9時半〜16時半)
拝観料:500円
TEL:0774-62-0193
http://www.ikkyuji.org/access/
【光明寺】
住所:京都府長岡京市粟生西条ノ内26-1
営業時間:9時~16時
入場料:無料
TEL:075-955-0002
URL:http://www.komyo-ji.or.jp/
※光明寺および近隣には駐車場がないため、公共交通機関をご利用ください
【田原ほたるまつり】
開催日時:2019年6月8日(土)17時~21時
住所:京都府宮津市田原81 田原農産加工センター
参加料:不要
TEL:0772-45-1609(宮津市役所企画課魅力発信係)
文/末原美裕
小学館を経て、フリーの編集者・ライター・Webディレクターに。2014年、文化と自然豊かな京都に移住。