写真・文/矢崎海里
突然ですが、皆さんの旅行に行く目的は何ですか?温泉?絶景?観光名所めぐり?
私は、26歳の時に47都道府県旅行を制覇し、観光名所や名湯をたくさん回りました。
とはいえ、まだまだ旅行欲はあり、暇さえあればどこかに行きたいと思っています。
そこで、趣味である和食器を買いに、今回は有田焼の産地、佐賀県有田町を訪ねました。
佐賀県有田町へのアクセス
有田焼の街、佐賀県西松浦郡有田町は、長崎県との県境にある街で、最寄りの長崎空港から車で40分です。
周りには波佐見焼の街、長崎県東彼杵郡波佐見町や、高級食器の産地、佐賀県伊万里市などがあり、窯元めぐりもできます。
どこに行っていいのか分からない!そんな人におすすめの「アリタセラ」
今回有田焼を買いに行こうという目的はあったものの、お気に入りの窯元はなく、どこに行ったらいいのか分かりませんでした。
どうしよう、と調べたときに見つけたのが「アリタセラ」という施設。
昔は「有田陶磁の里プラザ」と呼ばれており、世界最大規模の有田焼ショッピングリゾートというキャッチコピーがつけられています。
アリタセラはJR有田駅から約2kmの場所に位置し、約20,000坪の敷地に22の陶磁器の専門店が軒を連ねる施設です。
年中無休で駐車場も無料、レストランやカフェ、ホテルも併設されています。
アリタセラは伝統的なものから、現代風のモダンなものまで、幅広い種類を取りそろえているため、きっとお気に入りのひと皿が見つかるはず。
今回は私が気に入った3店舗をご紹介します。
三光堂商店
色彩豊かな新しい感覚の有田焼を提案する、有田焼の専門店です。
80坪の店内は2000点以上のうつわが並んでいます。
結婚御祝や長寿の御祝、更に退職記念等のギフトにもぴったりな商品を数多く取りそろえています。
窯ごとにうつわを展示してくれているのも嬉しいポイント。
ここから好みの窯元を見つけることもできます。
キハラ(KIHARA)
モダンなうつわを多く取りそろえているキハラ(KIHARA)は、東京富ヶ谷にもお店を構える人気店。
シックなものからカジュアルなものまで、様々なうつわを見ることができます。
どのように有田焼が作られるのかを、写真付きで詳しく説明しています。
製法過程が見られるのも、うつわの街ならではですね。
有田焼は、「初期伊万里様式」「柿右衛門様式」「鍋島様式」「古伊万里様式」という、四つの代表的な様式に分類されます。
これらの様式を表現するための決まりごとを守りつつ、伝統の四様式とデザインを掛け合わせ、新旧融合させたのが上記の「有田四様」です。
面白いな、と思ったのが「旅持ち茶器」という商品。
旅先でもお気に入りのお茶を美味しく飲みたい、そんな想いから生まれた携帯用茶器セットです。
同じ佐賀県の銘茶、「嬉野茶」を飲むのも、また乙ですね。
藤正
3,000点以上のうつわを取り揃えたショールームは、一般用だけではなく、営業用食器・プロユースを取り扱っているのもこのお店の特徴です。
コーディネートも提案しているショールームでは、料理は載っていなくとも、高級料亭に来たような、見ているだけで楽しい空間です。
洗練されたうつわたち。この中にどんな料理が盛りつけられるのか、ワクワクしますね。
お店は奥行きがあり、手前では一般家庭で重宝するうつわも数多く取りそろえています。
セール品コーナーでは、思わぬ掘り出し物に出会えるかも。
番外編
アリタセラでは、3月17日(日)まで「第15回 有田雛のやきものまつり」を開催中。
目玉は世界最大の磁器製「座りびな七段飾り」。
有田焼窯元・しん窯が3年掛かりで制作した、有田焼の雛人形を見ることができます。
アリタセラ内の「ギャラリー青磁」にて、入場無料で見ることができるため、あわせて訪れてみてはいかがでしょうか。
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たくさんのうつわは、見ているだけでワクワク幸せな気分に。
お気に入りのひと皿にも出会え、上機嫌で施設を出る前にお手洗いに行くと、洗面台も素敵で思わずパシャリ。
有田町には、他にも伝統的な窯元や、有田焼のうつわを使ったカフェなどがたくさんあります。
旅行もかねて現地に出向いて、うつわや現地の方との一期一会を楽しんでみてはいかがでしょうか。
アリタセラ(http://www.arita.gr.jp/)
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。