文・写真/MARIKO
『サライ.jp』をご覧の皆様はじめまして。モデルのMARIKOです。普段はモデルのお仕事をさせて頂いている私が、神社に興味を持ったのは数年前。そこからあれよあれよという間に「神社検定」の一級を取得するに至りました。
今回から皆様に神社にまつわる様々なこと、とりわけ神社といえばかかせない「おみくじ」にググッとフォーカスしてご紹介していきたいと思います。
おみくじを引く際にはついつい吉凶の良し悪しにばかり目がいってしまいがちですが、じつはおみくじというのは神様との絶好の「コミュニケーションツール」なのです。おみくじに記されている和歌、つまり神様からの“お言葉”をしっかりと読み解くことで、神社参拝の楽しみは倍増します。
つまりおみくじは、神様からのメッセージを頂く貴重な機会とも言えるのです。そう捉えると、何気なく引いていたおみくじが、有難いものに思えてくるはずです。
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そもそものおみくじの起源も、古代からくじで神慮を伺っていたことにあります。おみくじは正しくは「御神籤」と書きますが、古代では亀の甲羅を焼いてそのひび割れ方によって神様の意向を知ろうとする「亀卜(きぼく)」が行われていました。
日本書紀では有間皇子(ありまのみこ)が謀反の成否を占うために「短籍(ひねりぶみ)」を選び取ったとあり、紙片で作ったくじで神慮を伺ったと記されています。
現在のようなおみくじの形になったのは鎌倉時代のことだそう。この語源に関しては訴訟などを公正に判断する「公事(くじ)」からきたという説や、くじの形から「串」であるとする説など様々です。
さて、そんなおみくじを求めて、今回は「東京大神宮」に参拝してきました。
東京大神宮は、縁結びに御利益があるといわれる「結び」のパワースポット。万物の結びの働きを司る「造化の三神(ぞうかのさんしん)」をお祀りすることから、様々な良縁を授けてくださると女性に大人気です。
明治13年に伊勢神宮の遥拝殿として創建され、伊勢神宮の御祭神である天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)、豊受大神(とようけおおかみ)、また倭比賣命(やまとひめのみこと)をお祀りすることから「東京のお伊勢様」として親しまれています。どっしりとしていながら澄んだ空気に包まれているこちらは、私もよく訪れる大好きな場所です。
さて、縁結びの御利益が有名とあって、恋に関するおみくじが豊富に揃うなか、今回選んだのは「縁結びみくじ」です。
しおりとしても利用できるこのおみくじは、開くとふわっと花の香りが広がる、とても雅なもの。それぞれ違う花のイラストとともに、小野小町など歴史的に有名な歌人の恋の歌が記されています。
さあ、いざおみくじを開いて、神様のお言葉を伺いましょう!
二十四番の「小吉」。そして、むむ、「波瀾(はらん)の兆」と!
うーん、少し汗が出てきそうです(笑)
あらためておみくじを拝見。美しい梅のイラストと共に、在原業平の和歌が心に染み入ります。
月やあらむ
春やむかしの
春ならぬ
我が身ひとつは
もとの身にして
最初は「波瀾」という言葉に思わずドキッとしてしまいましたが、和歌の内容をかみしめているうちに、何か流れが変わる前に土台をしっかり固めておきなさい、という神様からのメッセージのように感じてきました。
そしてこんなことも書いてあります。
交際――二人をとりまく環境が急変しそうです。流されてしまわないようにしっかり手をにぎしりめましょう。
出会い――あなたの心を乱す出会いがありそうです。じっくり検討してみましょう。
そもそもご縁というのは、私たちの生活から切っても切り離せないもの。恋愛に限らず、仕事や家庭など様々な“自分にとってのご縁”のことと解釈してみるのも良いかもしれませんね。
ちなみにおみくじは、境内で結んでも、持ち帰ってもOK。「願いを結ぶ」という想いから木の枝に結ぶことも多いですが、最近では所定の場所を用意しているところも多いので、神社ごとのルールに従いましょう。
ちなみに私は、引いたおみくじは持ち帰って、人生のアドバイスとして読み返すようにしています。みなさんは、どうしていますか?
◎訪ねたお社>>【東京大神宮】
■所在地/東京都千代田区富士見2丁目4−1
■アクセス/JR中央・総武線、東京メトロ有楽町線・南北線・東西線、都営地下鉄大江戸線の「飯田橋」駅より徒歩約5分
http://www.tokyodaijingu.or.jp/
文・写真/MARIKO
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