マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の用語や問題を解説するシリーズ。今回は、停滞していると感じる人たちへの処方箋です。

停滞していると感じているあなたへ

あなたにとって、成長とはどういう状態を指しますか?
止まっていることに悩んでおりませんか?
人より仕事が遅いことに悩んでおりませんか?
停滞と向き合うこと自体に悩んでおりませんか?

最初に今の状況に目を向け、「自分は停滞している」と気づいていること自体が素晴らしいことです。それは、前に進みたいという意欲がある証拠です。どんなに小さな変化でも、それが大きな成長への第一歩になります。

しかし、停滞していること自体に悩む必要はありません。停滞の感覚も自分からであり、停滞の扱い方がとても重要です。

【成長と停滞の意味】
・成長:育って大きくなること、育って成熟すること。

・停滞:物事がある所に溜まって、滞ること。調子よく進行しないこと。

停滞を感じる理由

停滞していると感じる方は「物事が滞っていると」と感じている状態ですが、人は自分の立ち位置を時間軸とセットで認識しており、その中で自分の時間軸より進みが遅いと「停滞期」だと捉えます。停滞期は人の感覚であり、成長を阻害する要因は停滞期そのものではなく、停滞期だと感じて足を止めてしまうことです。

また、「成長が速い」とは同じ時間当たりの「行動の量が多い」ということですが、人は変化に対して量が多い/少ないではなく、速度が速い/遅いしか認識できないため、行動の量を増やすということに変換しにくく、停滞を感じやすくなります。

下記は停滞を感じる要因になります。あなたにも当てはまるものがあるのではないでしょうか。

1.目標が不明確になっている

達成すべき具体的な目標や方向性がはっきりしていないと、努力が空回りしているように感じることがあります。目標が大きすぎたり、逆に簡単すぎたりすると、やる気や進捗感が低下します。また、頑張りすぎやストレスによるエネルギー不足が、停滞感を引き起こすことがあります。

情熱や興味を失い、「何のためにやっているのか」が分からなくなることも理由です。

2.成長の実感が薄れている

初期の頃は新しいことを学ぶ楽しさや成果が目に見えやすいですが、ある程度進むと進歩がゆっくりになるため、停滞しているように感じることがあります。「慣れ」が原因で、変化のイメージが持てなくなることも原因です。

3.環境の変化や刺激不足

同じ環境やルーティンが続くと、マンネリ化して停滞を感じることがあります。新しい挑戦や刺激がないと、停滞感を抱きやすくなります。

4.過剰な自己評価や比較

他人と自分を比べて劣等感を感じたり、理想が高すぎて現実との差に失望したりすると、進捗が止まっているように感じることがあります。

停滞との向き合い方

では、停滞をどのように乗り越えていけばいいのでしょうか。

停滞を乗り越えるためには、停滞と向き合っていかなければいけません。停滞と感じる時間は、実はエネルギーをためる大切な時間です。停滞とどのように向き合うかがもっとも重要であり、後で振り返った時に成長の種になります。

ここから停滞との向き合い方についてご紹介いたします。

1.「停滞」を再定義する

停滞しているように見える時期は、実は「蓄積の時間」であることが多いです。表面的には変化がないように思えても、内面的には大切な経験やエネルギーが蓄えられています。例えるなら、成長する前の種が土の中でじっと開花の時期を待つようなものです。

視点を未来にスライドさせて「進んでいない」と思うのではなく、「次の一歩に向けた準備期間だ」と考えてみてください。

2.停滞感の正体を探る(変化イメージを整理する)

「停滞している」と感じる原因を明確にすることが重要です。以下の質問を自分に問いかけてみてください。

・具体的に何がうまくいっていないと感じますか?
・どのような状態になれば、「進んでいる」と思えますか?
・過去に似た感覚を経験した時、どうやって乗り越えましたか?

時には、思い込みや過度な自己期待が原因で「停滞」と感じることもあります。そのような時は本当の原因を探ることで、対処方法が見えてきます。

また、最終ゴールから逆算してどこからイメージ通りになっていないのか、スモールゴールを設定するとよりイメージしやすくなります。

3.スモールゴールからアクションを始める

停滞感を打破する最も効果的な方法は、「小さな行動」を起こすことです。目標が大きすぎると動けなくなりやすいので、次のような具体的なアクションを試してみてください。

・毎日5分、自分が大切だと思うことに取り組む
・新しい本や動画、音楽を一つ試してみる。
・これまでと違うルートで通勤・通学してみる。

小さな成功体験が「前に進んでいる」という実感をもたらしてくれます。

4.他者の視点を借りる

評価はあくまでも他者が確定するものであり、停滞と感じるのは自己評価にすぎません。つまり、自己評価からの不安にとらわれないことも大切です。

停滞感に悩む時、自分の中だけで考え込むと視野が狭くなることがあります。信頼できる人に相談したり、違う環境の人の話を聞いたりすることで、新たな視点が得られるかもしれません。

・誰かに自分の状況を話してみる。
・自分と似た体験をしている人のストーリーを探してみる。

他者の視点は、思いもよらない突破口になることがあります。

5.停滞を素直に受け入れる

最後に、「停滞」そのものを否定する必要はありません。人生は常に上り坂ではなく、時には休憩する時間も必要です。この瞬間があるからこそ、次の前進が価値のあるものになります。

「停滞もまた、成長の一部だ」――そう考えることで、焦りや不安を克服することができます。

停滞感に向き合うことは簡単ではありませんが、それをきっかけに新たな成長や発見に繋げることもできます。「次の一歩」が見つかったその時、きっと新しい景色が広がっているはずです。

まとめ

停滞を破る為に大切なことは足を止めない、諦めないことです。失敗はその瞬間は失敗だと思いますが、成功した後に振り返った場合は経験になります。心配しなければいけないのは成長が遅いことでなく、それに恐れて自ら行動を止めることです。

今からスモールゴールを設定していき、少しずつ前に進んでいくと、きっと振り返った時にはスタート時点が遠く感じるはずです。

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 

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