ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。第108回のテーマは、「手荒れ・頭皮のかゆみに『温清飲(うんせいいん)』」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。
温清飲はどんな方におすすめ?
まずは、温清飲がどんな方に向いているのか、具体的にご紹介します。
1.皮膚がカサカサしてかゆみを伴う方
温清飲は、皮膚がカサカサに乾き、肌の色つやが悪く、かゆみを伴う方に適しています。血流を整えるとともに栄養を補い、水分で潤すことによって、手荒れや炎症、湿疹、頭皮のかゆみなどを緩和します。
2.手足のほてりやのぼせを感じる方
温清飲は、皮膚や体内にこもった余分な熱を冷ますはたらきを持つ生薬が含まれていて、手足のほてり、顔や上半身がカーッと熱くなるのぼせ症状を緩和します。
3.月経不順、月経過多の方
温清飲は、月経不順などの婦人科系疾患に適しています。月経過多や子宮出血など、出血が見られる場合にも有効で、そのほかにも、イライラなどの精神神経症状、更年期症状などにも用いられます。
温清飲とは?
次に、温清飲の効能・効果、飲み方を解説します。
1.効能・効果
温清飲は、滋養強壮や血流改善効果のある「四物湯(しもつとう)」と、体の余分な熱を冷まし炎症を抑える「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」を合わせた処方です。
血(けつ)(栄養や潤い)を補う「当帰(とうき)」「地黄(じおう)」「芍薬(しゃくやく)」、体の熱を冷ます「黄芩(おうごん)」「黄連(おうれん)」「黄柏(おうばく)」「山梔子(さんしし)」など、合計8つの生薬で構成されていて、女性特有の症状、婦人科系の疾患にも用いられます。
2.基本の飲み方
温清飲は、食前(食事の約30分前)、または食間(食事から約2時間後の空腹時)に水やぬるま湯で服用してください。
漢方薬は用法用量を厳守しましょう。もし飲み忘れた場合でも、2回分以上をまとめて服用するのは避け、飲み忘れに気付いた時点で1回分を飲み、次の服用までは1日3回の場合は4時間以上、1日2回の場合は6時間以上間隔を空けてください。
温清飲に副作用はある? 安心して服用するには
漢方薬は西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれますが、副作用が起こらないわけではありません。
温清飲は、胃の不快感、吐き気、下痢、発疹などの副作用が起こる可能性があるほか、まれに間質性肺炎、肝機能障害、腸間膜静脈硬化症などの重い副作用が起こる場合があります。
異常を感じた場合は、ただちに使用を中止し、なるべく早いうちに病院を受診してください。
漢方薬は、体質との相性で処方内容が変わります。ご自身の体に合う漢方薬を選ぶなら、医師や薬剤師などの漢方に精通したプロにおまかせしましょう。
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温清飲はかゆみや熱感に用いられる漢方薬
温清飲は主に皮膚がカサカサした方に適している漢方薬です。体の熱感を冷まし、血流を促して隅々まで栄養と潤いを補給し、不調を改善します。
さて、次回は「冬の肌荒れニキビの改善に『荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)』」です。ぜひご覧ください!
<この記事を書いた人>
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