写真・文/矢崎海里
熱中症予防として、よく知られている対策のひとつに水分補給があります。
水や麦茶、スポーツ飲料や経口補水液などが効果的ですが、飲料からだけでなく食事からも意識して摂ることが大切です。
汁物はもちろん、水分を多く含む食材を取り入れて熱中症を予防しましょう。
今回は食事から水分補給をするポイントと、おすすめレシピをご紹介します。
食事から水分を補給するポイント
しっかり食事を摂ることで、水分・栄養補給になります。
食事を抜くとそれだけで水分不足となってしまうため、食欲がないときも以下のポイントを参考に、少量でも食事をするよう工夫してみましょう。
・朝ごはんをしっかり食べる
3食食べるのはもちろんですが、朝ごはんをしっかり食べることが熱中症予防には重要です。
就寝時は汗をかき水分が失われます。
そのため起きた後は水だけではなく、食事もしっかり摂って水分・栄養を補給することで1日動き出すことができます。
ごはんには100gあたり60gの水分が含まれているので、パンよりおすすめです。
またおかゆや雑炊にすれば、さらに水分補給をすることができます。
・水分の多い食材を取り入れる
きゅうりやトマト、大根など、水分量が多い食材を取り入れるのもおすすめです。
水分だけでなくビタミンやミネラル補給にも役立ちます。
ほかにもすいかやオレンジ、キウイなどのフルーツも水分補給に◎。
調理不要で、食後やおやつに手軽に取り入れられます。
ほかにも具だくさんの汁物や、とろみのついたあんかけや炒め物なども水分補給メニューとして適しています。
ここからは水分の多い野菜であるきゅうり、トマトを使用した、夏にぴったりのレシピをご紹介します。
蒸し鶏の香味ごまソース
【材料】(2人分)
鶏むね肉 250g
酒 大さじ2
おろし生姜 小さじ1
塩・胡椒 適量
きゅうり 1本
トマト 1個
長ねぎ 1/4本
★ポン酢しょうゆ 大さじ2
★すりごま 大さじ1
★マヨネーズ 大さじ1
★おろし生姜 小さじ1
【作り方】
1.鶏むね肉は厚みを均一にして、酒、おろし生姜、塩・胡椒をよくもみ込み、10分置く。
2.耐熱容器に漬け汁ごと1を入れ、ふんわりラップをする。600Wの電子レンジで3分、裏返してもう3分加熱して、そのまま庫内で蒸らす。
3.長ねぎはみじん切りにして★の調味料と合わせてソースを作る。
4.トマトは半月切りにする。きゅうりはピーラーで剥き、氷水に漬けて食べる直前まで冷やしておく。
5.粗熱が取れた2を千切りにする。うつわにトマトを盛り付け、水けを切ったきゅうりと鶏肉をのせる。3のたれをかけて完成。
暑い日にも電子レンジで調理できるレシピです。
きゅうりはピーラーで剥き、氷水に漬けておくことでパリッとした食感に。
ねぎ、生姜が効いたごまのソースは、食欲がないときもぴったりです。
蒸し鶏は温かいままでも、冷たく冷やしてもおいしく食べられますよ。
鶏肉の加熱時間は厚さや大きさによって異なるため、様子を見て加熱時間を30秒ずつ伸ばしてしっかり火を通してください。
蒸し鶏を豚しゃぶやツナなどにアレンジするのもおすすめです。
エネルギー:265kcal
食塩相当量:2.2g
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夜更かしを避け、生活リズムを整えることも熱中症を予防する重要なポイントです。
寝苦しい夜も冷房機器や接触冷感の寝具などを上手に活用して、睡眠の質を上げて十分な休息を取りましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。