写真・文/矢崎海里
6月に旬を迎える実山椒は、今の時期しか手に入らない食材です。
枝から実を外すのは少し手間ですが、粉山椒にはない爽やかなフレッシュな香りは減塩調理の強い味方に。
醤油漬けや佃煮などの加工方法が有名ですが、今回は下処理した実山椒を使ったレシピをご紹介します。
下処理の方法も解説しているので、参考にしてみてください。
実山椒の下処理
1.実山椒は枝から一粒ずつ実を外し、たっぷりの水にさらす。水を数回変えながら、半日あく抜きする。
2.沸騰したお湯で数分茹でる。
3.冷水にさらして冷ます。味見してアクが強いようならさらに水にさらしてあく抜きをして、ざるにあげる。
下処理した実山椒は、オイル漬けや醤油漬け、ちりめん山椒などさまざまなメニューに加工できます。
今回は実山椒をそのまま使った、山椒の爽やかな香りがしっかり楽しめる減塩レシピを2品ご紹介します。
豚肉の山椒味噌漬け焼き
【材料】(1人分)
豚ロース肉 1枚
★味噌 小さじ1
★みりん 小さじ1
★下処理した実山椒 小さじ1/2~1
【作り方】
1.★の調味料を混ぜ合わせて、豚ロース肉に塗って1時間以上冷蔵庫で漬ける。
2.トースターやグリルで火が通るまで焼き、食べやすい大きさに切って完成。
少量の味噌でもしっかり味が入り、おいしく食べられる味噌漬けのレシピです。
粉山椒で作ることもできますが、実山椒のフレッシュな香りがアクセントに。
実山椒を噛んだ時に爽やかな風味が口に広がります。
漬ける際は調味料が少ないので、手で豚肉の両面にしっかり塗り込むようにしてください。
同じ分量で鶏肉や魚などの味噌漬けもできますよ。
食塩相当量:0.8g
サバとじゃがいもの山椒炒め
【材料】(1人分)
生サバ 1切れ(100g)
じゃがいも 小3~4個
下処理した実山椒 小さじ1
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ1/2
オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
1.生サバは1.5cm幅の短冊切りにする。
2.じゃがいもは一口大に切り、耐熱容器に入れる。ラップをして600Wで3分加熱する。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、1、2を中火で焼く。
4.サバに火が通ったら実山椒を加え、弱火にしてめんつゆを加えて火を止める。
5.うつわに盛り付けて完成。
味付けはめんつゆのみの簡単レシピです。
甘めの味付けに、実山椒のピリッとした刺激がよく合います。
じゃがいもは電子レンジで加熱しておくことで時短に。
オリーブオイルでカリっと焼いたサバが香ばしく、ごはんの進むおかずです。
食塩相当量:1.2g
* * *
今回ご紹介したレシピ以外にも、実山椒は和え物や炊き込みご飯、煮物などさまざまな料理に活用できます。
旬の味わいを楽しんでみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。