あなたが“欲しくなる器”とは、どのような器でしょうか? 食べ物を盛る食器、何か物を入れるための容器など、器にはさまざまな使い方や用途があります。

それだけに、身の回りには数多くの器があふれていますが、全てが気に入った品ばかりというわけでもありません。食器棚の奥には、気に入って買ったけれども、あるいは頂戴したけれど一度も使っていない器がありませんか。

器は使ってこそ、その価値がわかるもの。本記事では“使いたくなる器“、”使うための器“を厳選してご紹介いたします。

1:赤津焼 織部茶器揃え

赤津焼1

織部釉の緑の濃淡が彩る、急須と湯呑

日本六古窯のひとつである瀬戸焼の中でも、日本初の施釉陶器を生んだ産地として名高い赤津焼。26代にわたり、伝統的な赤津焼を作り続けている六兵衛窯では、瀬戸焼で代表的な「織部釉」を使用し、土作りから、ろくろ成形、絵付け、施釉、本焼成まで、職人がひとつずつ手作業で仕上げる、丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。

お茶を入れるひと時、その佇まいや織部の緑に、心が和む急須や湯呑と言えるでしょう。

赤津焼2
凄腕のろくろ職人が持つ「神の手」で、各パーツをひとつずつ手作業で作り上げていきます。
使いやすさを第一に考えた、職人の心遣いが伝わります。

広い急須内部で、茶葉本来の味わいを愉しめる

急須は、注ぎ口の内側に茶こし穴が開いた昔ながらの形状。内部の空間が広いため、茶葉本来の旨みや香りが抽出されやすくなっています。ステンレス製で耐久性が高い茶こしは、目が細かいので茶葉が詰まりにくく、洗浄しやすいのが特徴。

湯呑は、飲み口が大きく、用途も多岐に渡り、コーヒーや紅茶を入れたり、ヨーグルトカップとしても使えます。

「貫入」と呼ばれる釉薬のひび割れは、使い込むうちに少しずつ色濃くなり、表情の移り変わりも愉しみの一つに。急須と湯呑そろって描かれた赤津焼伝統の唐草模様は、織部釉の深い緑色とともに、食卓に彩を添えることでしょう。

仕様:【急須】約口径10.5×高さ8.5cm(蓋含む)、約420g。容量約350ml。取っ手の長さは約6.5cm。ステンレス製茶こしが付属。
【湯呑(2個付)】1つあたり約口径9.5×高さ6.7cm、200g。容量約220ml。
【急須・湯呑共通】陶磁器。電子レンジ、食洗機使用不可。日本製。

価格:16,500円

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2:川連漆器の燻椀・東福寺椀

東福寺椀1

原木を型取り、燻煙乾燥 漆の美しい艶が目にも鮮やかな椀

鎌倉時代から約800年続く川連漆器。漆器産地の川連町では、木地師、塗師、沈金師、蒔絵師が同じ町で暮らし、一つずつ丁寧に仕上げています。

椀には、ブナやトチといった奥羽山脈の原木を使用。原木を大まかに椀の形に加工した後、3か月間ほど燻(いぶ)して乾燥させます。そうすることで木の水分が抜け、強度が高くなり、そのうえ、防腐や防虫効果も。

漆塗りは下地、下塗り、中塗り、上塗りと重ね、最後の上塗りは、漆を塗ったまま研がずに乾かす川連漆器独特の手法「花塗り」です。美しい光沢、なめらかな手触りに、きっと満足していただけるでしょう。

東福寺椀2
原木を荒く型取りした椀を、柱のように幾重にも積み上げます。
作業時の廃材を利用した循環方式で燻して乾燥させます。

大きめの作りで、用途は多彩。使うほどに愛着が湧きます

東福寺椀は川連の古書に名が残るほど、高台が高いのが特徴のご当地椀。作りが大きく、具だくさんの味噌汁、飯椀にも適しています。使用後の手入れも簡単。一般的な食器と同じように、柔らかいスポンジに、中性洗剤をつけて洗えば問題ありません。

昔ながらの手法で、ひとつずつ丁寧に仕上げられた東福寺椀。使い込むほどに漆の艶が増し、愛着も湧く器です。

仕様:【黒・朱共通】最大径11.8×高さ8cm、約90g。適正容量210ml。天然木(漆塗装)。電子レンジ、食洗機使用不可。日本製。

価格:【黒・朱共通】8,580円

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3:KASHIBON~flower

KASHIBON1

繊細かつ正確な木工技術と漆芸がコラボレーションした菓子盆

日本には、昔から伝わるさまざまな工芸技術が全国各地に存在します。地域の強みが合わさった逸品が手元にあると、生活に趣を添えることでしょう。家具産地、北海道旭川市の繊細な木工技術、そして京都の漆工芸がコラボレーションしたのが、本品です。

北海道産のタモ材を使用し、杢目を活かすために『透き漆』という透明度の高い漆を施しています。定番の赤漆に加えて、目を惹くのは珍しい青漆ではないでしょうか。赤・青ともに杢目を残した絶妙な透明度で、表情豊かな器です。 

KASHIBON2
研磨機を駆使しながら手作業で表面をなめらかに。
木材を知り尽くした職人が、細やかな加工や研磨、組み立てなど行います。

格調高い佇まいは、インテリアとしても重宝します

器の形は、木瓜(ぼけ)の花を模した伝統文様がモチーフ。月見団子を供える三方風の高台も備え、格調高く仕上げました。菓子盆としてはもちろん、果物を盛るなど使い方はさまざま。

シンプルな形状は、盛るものを品よく引き立てます。中心に向けて少し傾斜があるため、転がりやすい菓子も中央に収まります。美しい佇まいは、室内の装飾品としてもおすすめできます。

仕様:【赤漆・青漆共通】約幅30×奥行き30×高さ7cm、約1200g。タモ材、漆仕上げ。食洗機使用不可。日本製。

価格:【赤漆・青漆共通】39,600円

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4:ミニかんすけ・匠

酒の雑味を取り、味をまろやかにする純錫製ちろり

日本酒は、常温、冷酒、燗酒と、異なる温度帯で楽しめるのが魅力のひとつと言えます。中でも燗酒は、季節が寒くなると、途端に恋しくなってくる方も多いのではないでしょうか。

錫(すず)は柔らかく加工が難しい素材ですが、富山県高岡市にある「能作」が、約400年伝わる鋳造技術で、困難とされてきた錫100%を可能にしました。錫は酒の雑味を取り、味をまろやかにするとされるため、燗酒好きな方にとって、錫ちろりは特別な存在になると言えるでしょう。

2合用の湯煎器には、お湯を注ぐ目安となるくぼみ線が付きます。
ぬるめの燗がお好みの場合、くぼみ線に合わせてお湯を注ぐだけで簡単に作れます。

香りも楽しめ、飲み頃の温度調整もお好みに

家庭でお燗を作る際、電子レンジを使う方も多いはず。香りが飛んでしまったり、温度にムラができてしまうことがあり、悩む方も多いのではないでしょうか? 本品は蓋で香りを閉じ込めることができるので、華やかな香りの吟醸酒も、ぬる燗程度に温めれば、香り豊かに味わえます。

日本酒のほか、焼酎を温めることにも対応でき、陶器に氷水を入れれば、お酒を冷やして楽しめます。2号用は木箱付きで、自宅にいながら風情を楽しむひと時を過ごせるでしょう。

仕様:【2合用】セット内容は、木箱、湯煎器、ちろり。木箱は幅15×奥行き13×高さ15.5cm。湯煎器は最大径10.4×高さ14cm。ちろりは最大径8.3×高さ16.7cm。総重量約1300g。容量360ml。湯煎器の色は黒。
【1合用】セット内容は、湯煎器、ちろり。幅15.3×奥行き13.1×高さ17.2(ちろりセット時)cm、総重量約810g。容量180ml。湯煎器の色はピンク。木箱は付きません。
【2号用・1号用共通】湯煎器は陶器、ちろりは錫(蓋はステンレス)。電子レンジ、食洗機使用不可。日本製。

価格:【2号用】29,700円
【1号用】22,000円

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5:ヒノキのボトルクーラー

ハレの日を華やかに演出、ヒノキのボトルクーラー

見た目にも品があるヒノキのボトルクーラーは、日常を特別な日に演出してくれます。ヒノキの爽やかな香りは、気持ちがリラックスし、華やいだ気分になるでしょう。

本品は無垢のヒノキを使い、精緻に組み上げ、手触りも滑らか。削り出しの木目は、どれをとっても同じ物はなく、個性豊かな表情を見せてくれます。シンプルな見た目ですが、木工職人の手技が活かされ、使いやすいデザインに。シャンパン、ワイン、日本酒などのクーラーとして使え、ビールを素早く冷やしたいときにも重宝します。

こちらはダブルタイプ。
シングル・ダブルタイプともに両側面に切れ込みが入り、指をかけると楽に持ち運びできます。

厚みのある木材で保冷力が強く、内側の「拭き漆」で水漏れも安心

木の温もりが伝わる触り心地ですが、中はキリッと冷えています。厚みが2~3cmもある肉厚の材を使っているので、保冷力が高いのが特徴。組まれた木材には一分の隙間もなく、内部は、何度も漆を塗り重ねる「拭き漆」の加工が施され、防水性を高めるとともに、木地の腐食も防ぎます。

シングルとダブルの2つタイプを選べるので、用途に合わせて、使い分けができるでしょう。

仕様:【シングル】幅約17×奥行き約22.5×高さ約20cm、約1150g。
【ダブル】幅約17×奥行き約28.5×高さ約20cm、約1400g。
【シングル・ダブル共通】ヒノキ材(内面は漆塗装、外面はウレタン塗装)。食洗機、電子レンジ、オーブン使用不可。日本製。

価格:【シングル】20,900円
【ダブル】25,300円

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さて、ご紹介した商品に“使ってみたい器”はございましたでしょうか? 日本には素晴らしい伝統技術や地域の特産品があります。それらの器は、使えば使うほど愛着が湧き、手に馴染み独特の風合いが出てくるものです。

そうした器は、きっとあなたへ豊かなひとときを提供してくれることでしょう。

※すべて数量限定につき、売り切れとなる場合がございます。

文/櫻井宏美(京都メディアライン・HP:https://kyotomedialine.com FB

 

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