取材・文/ふじのあやこ
離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ】
今回お話を伺った美知留さん(仮名・37歳)は28歳のときに結婚、子どもを授かるも現在は旦那さまと離婚に向けた話し合いの真っ只中とのこと。美知留さんは同い年の旦那さまと20代後半で出会い、結婚に至ります。結婚の直前まで旦那さまは実家で母親と妹との3人暮らしをしており、結婚後も実家の近所で暮らすことをお願いされていました。
「私が1人暮らしをしていた家がすでに義実家と近所だったので結婚後も同じような場所で暮らすだけでしたから、特に別の場所で暮らしたいなどの要望もありませんでした。義母は付き合っているときから優しかったし、食の趣味が合ったので義実家に遊びに行くときには交代でスイーツを持ち合うという約束があったほど仲良しでした」
2人目の催促が辛くて義母と距離を置くことに
結婚して3か月ほどで美知留さんは妊娠。悪阻で辛い時期があったものの、両親や義母の助けもあり、無事女の子を出産します。子育てに追われる中であっという間に子どもは3歳になり、夫婦で話し合って再び妊活をスタートさせますが……。
「子どもが産まれてからしばらくは夫婦生活どころではなく、2人目について考えるまでいかなくて。子どもが3歳ぐらいになると、周囲に2人目を妊娠する人も増えてきて、自然と欲しいなと思うようになったんです。だから夫婦で話し合って妊活をスタートさせました。
でも、1人目では何も考えずに妊娠したのに、2人目はなかなか妊娠しなくて……。“2人目不妊”というものです。2人目って1人目ができていない人にしたら『欲張り』と思われ、2人目を授かっているママ友たちには『兄弟は?』といつも聞かれる……。逃げ場がない感じがしました」
義母からも「兄弟はいたほうがいい」という催促を受けるようになり、旦那さま経由でなかなか妊娠しない旨を伝えてもらったそう。旦那さまの一言が利いたのか義母の催促はパタッとなくなります。しかし、その頃から旦那さまは義実家に行くことが増えたと言います。
「悪意はないんでしょうが、義母は『兄弟がいたほうが寂しくないわよ』と、一人っ子は寂しいと決めつけるように言うのです。私も一人っ子だし、私は親から寂しい思いなんてさせられていないのに。あまりに言うので、夫のほうから“妊活がうまくいっていないこと”、“子ども1人でも決してかわいそうではないこと”を言ってもらいました。
そこからパタッと義母は何も言わなくなったんですが、家に誘われることもなくなってしまって。それと同じタイミングで夫が義母の家によく1人で行くようになったんです。その回数は週に1回あるかないかなのですが、今までそんなことはなかったのでなんとなく怪しい気がしました。もしや義実家に行っていると嘘をついて浮気しているのかなって疑っていたのですが、義実家に電話すると夫はいるのです。気のせいかなと最初は思っていたのですが……」
【夫の裏切りに遭ったとき、義妹が私の味方になってくれた。次ページに続きます】