取材・文/ふじのあやこ

家族の中には、血縁のない『義(理の)家族』という間柄がある。結婚相手の親族関係を指すことが一般的だが、離婚件数が増える現在では、親の再婚相手や、再婚相手の連れ子など、家族の関係は複雑化している。血のつながりがないからこそ生じる問題、そして新たに生まれるものも存在する。義家族との関係を実際に持つようになった当事者にインタビューして、そのときに感じた率直な思いを語ってもらう。

今回お話を伺った、薫さん(仮名・42歳)は、29歳のときに結婚、現在は働きながら、大阪市内で夫・子どもとの3人暮らしをしている兼業主婦です。薫さんは体型のことで義母や義姉から嫌がらせを受けていると訴えます。

「妊娠をきっかけに10キロ以上増えてしまい、今も痩せれていない状態です。戻らない体型に対して卑屈になっても仕方ないので、周囲のデブいじりにも笑顔で対応していたんですが、私が動じないことに対して義母や義姉からの対応はエスカレートしています……」

両親の大阪気質を受け継ぎ、子どもの頃からコミュニケーションスキルは高め

薫さんは大阪府出身で、両親と4歳上に兄のいる4人家族。父親は商社勤めで小さい頃は転勤を繰り返し、薫さん家族も地方を転々としていたと言います。

「私が生まれたのは香川県ですが物心をつく前に兵庫県に移り、そこからさまざまなところを転々としていました。最後の引っ越しは小学校4年生のとき。それ以降は父親が起業して自営業になったので、家族は両親の地元である大阪で定住しました。

両親は典型的な大阪人というか、父親は初対面の人にでもグイグイ話しかけていくタイプで、母親はとにかくおしゃべり好き。いつでも家には知らないおばさんが遊びに来ていました(苦笑)。そんな両親に育てられたからなのか、私もノリの良さだけは自信があります!兄だけがちょっと繊細でなぜか人見知り。飲食店に行くといつも1人で恥ずかしそうにしていた兄を覚えています(苦笑)」

思春期に入って母親とケンカばかりする時期があったそうですが、今は仲良しとのこと。

「私はこう見えても子どもの頃からずっと細身でダイエット知らずでした。それは母親の美意識の高さも影響していると思います。母親は良く言えば若く見えて、悪く言えば若作りです(苦笑)。当時大学生だった私と同じようなキレイ系のフェミニンな服を好んでいて、キレイに着こなすために体型維持にも余念がありませんでした。本当に私の服を勝手に着ることもありましたから。2人の子どもを産んでいるのに、あの体型はすごいなって今は尊敬の念を抱いていますよ」

【妊娠後も働き続ける私に対して、義母は「休むことが仕事」と言った。次ページに続きます

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