取材・文/ふじのあやこ
離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ】
今回お話を伺った優花さん(仮名・37歳)は27歳のときに結婚して、現在は旦那さまと1人の子どもとの三人暮らしをしています。優花さんは神奈川県出身で、両親と1歳下に妹のいる4人家族。小さい頃から誰かに頼ることが苦手でほとんどのことを自分で決めてきたそうで、決断にはマイナスばかりを想像して最悪の結果を脱してきたと振り返ります。しかし、結婚では“したい”という思いが強く、なぜかプラス思考の考えばかりがあったとか。
「自分の趣味を自己完結できる夫とは相性が良かった。3年ぐらい付き合ったぐらいから結婚を意識するようになっていったので、5年が過ぎた頃にはプロポーズはまだなのかな……っていう思いもありました。だからプロポーズされたときには嬉しさしかなくて」
自分のやりたいことを続ける夫が結婚後に求めたもの
義母の第一印象はかわいらしい人。多趣味で友人も多そうに見えたことで、結婚後もそれほど構われることはないだろうと優花さんは感じたとか。
「家にはパッチワークなどの手芸品が並び、庭もガーデニングをしているみたいで、とてもきれいにされていました。義母は『みんなで集まって手芸教室のようなものをしている』と言っていたので、友人も多そう。夫も自分の趣味を大切にしている人なので、義母もそうなんだろうなって。これなら近くで暮らしたとしても一定の距離感でうまく付き合っていけるんじゃないかなって思いました」
結婚を機に優花さんは会社を退職。しかしこれは優花さんの本意ではなく旦那さまの意思だったそう。しかし子どもが欲しかった優花さんは夫の意見を受け入れます。
「当然のように『仕事辞めるでしょ』と言われて……。子どもを作るなら早いほうがいいこと、職場に夫婦が勤めているのは避けたいという理由で私は仕事を辞めることになりました。正直言うと続けたかったです。そこまで好きな仕事ではなかったけど、専業主婦になる自分は想像していなかったから」
【夫婦生活を「協力してやっている」と夫は言い、義母は「夫が2人目を欲しがらないのは嫁のせい」と。次ページに続きます】