写真・文/矢崎海里
コロナ禍のいま、買い置きをして、買い物の頻度を減らしているご家庭が多いことと思います。そんな中、食材の保存に欠かせないのが冷凍保存ですが、「下味冷凍」という保存方法の人気が高まっています。「下味冷凍」とは、味付けをした食材を冷凍保存したもので、調理の際味付けの手間がなく、炒める・煮るなど簡単な作業で完成します。下味を付けることでおいしさ・保存性がアップするので、おうちごはんが増え日々の献立に悩んでいる方にもおすすめです。今回は下味冷凍のポイントとおすすめレシピをご紹介します。
下味冷凍とは
下味冷凍とは、その名の通り下味をつけた具材を冷凍保存する調理法です。長期保存ができ、調理する際手軽なのがポイントです。下味をつけることで肉をやわらかくしたり、味を染み込ませたり、冷凍庫内で酸化を防ぐ作用もあり、食材をそのまま冷凍するよりメリットがたくさんあります。
食べる際は冷蔵庫で半日ほど解凍して使用します。今回は調理の際包丁・まな板不要、中身を炒めるだけで完成するメインおかずの下味冷凍レシピをご紹介します。
鮭とブロッコリーのバタポン炒め
【材料】(2人分)
生鮭 2きれ(200g)
ブロッコリー 1株
レモン 1/4個
ポン酢しょうゆ 大さじ2
バター(有塩) 10g
【作り方】
1.鮭はキッチンペーパーで水気を拭き取り、食べやすい大きさに切る。
2.ブロッコリーは食べやすい房に分け、茎は薄切りにする。レモンはいちょう切りにする。
3.チャック付き保存袋に1、2を入れる。ポン酢を入れ全体に絡め、バターを入れる。
4.平らにしながら空気を抜き、冷凍庫で保存する。
調理する際は前日冷蔵庫に移して解凍する。油はひかず、たれごと全てフライパンに入れる。
中火で5分ほど炒めて完成。
ポン酢とレモンの爽やかさと、バターのコクがよく合う炒め物です。
鮭は食べやすい大きさに切って冷凍することで、炒めるときも5分程度で火が通ります。
生鮭を使用していますが、塩鮭を使用する場合、ポン酢は少量で同様に下味冷凍ができます。
ほかにもラー油を加えたピリ辛ポン酢味、梅肉を加えた梅ポン酢味など色々な味で楽しめますよ。
エネルギー:213kcal
食塩相当量:1.7g
串に刺さないタレねぎま
【材料】(2人分)
鶏もも肉 300g
長ねぎ 2本
醤油 大さじ1と1/2
酒 大さじ1と1/2
みりん 大さじ1と1/2
サラダ油 小さじ1
【作り方】
1.鶏もも肉は一口大に切る。
2.長ねぎは3cn幅に切る。
3.チャック付き保存袋に1、2を入れる。醤油・酒・みりん・サラダ油を入れ、揉み込む。
4.平らにしながら空気を抜き、冷凍庫で保存する。
調理する際は前日冷蔵庫に移して解凍する。油はひかず、タレごと全てフライパンに入れる。
水分が飛ぶまで具材を返しながら、中火で炒めて完成。
冬が旬のねぎがたっぷり味わえる一品です。
居酒屋の定番、ねぎまもおうちでは串に刺さずに炒め物で。
サラダ油を少量揉み込むことでパサつかず、味が染み込みすぎるのも防ぎます。
醤油・酒・みりんを1:1:1の黄金比率で、照り焼き風のご飯がすすむ味付けに仕上げています。
柚子胡椒や七味を添えるのがおすすめです。
エネルギー:389kcal
食塩相当量:2.1g
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下味冷凍の冷凍庫内での保存期間は2週間~1か月が目安です。
下味冷凍に使用する食材は鮮度のよいものを選び、購入したらなるべく早く冷凍保存をしましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。