文/印南敦史
免疫力の最大の敵はなにか?
医師である『お医者さんがすすめる 不調を治す10倍ショウガの作り方』(石原新菜 著、アスコム)の著者によれば、それは「冷え」なのだそうだ。
「冷えは万病のもと」ということわざにもあるように、免疫機構の働きは、体温が低くなるほど鈍くなる。しかも現代人は、とくに体温が低下している。いうまでもなく、冷暖房の効きすぎ、夜更かし、ストレスの多い環境、化学物質の摂取などの影響だ。
こんな時代だからこそ、多くの方におススメしたいのが「10倍ショウガ」です。
通常のショウガの10倍の効能があることから、私がこのように名づけました。
2000年前から伝わる漢方の「乾姜(かんきょう)」と呼ばれる食材のことで、生のショウガを孵化してから乾燥したものです。(本書「はじめに」より)
医薬品の規格基準書である「日本薬局方」などのデータによれば、生のショウガを乾燥させると、「ショウガオール」という健康によい成分が7倍に、蒸して乾燥させると10倍に増加することがわかっているという。
一般的に「蒸しショウガ」の名で知られている「乾姜」は、低体温の現代人にぴったりの食材。なぜなら体を温め、免疫力を上げてくれるからだ。また血液がサラサラになるためコレステロールが低下し、血圧も下がる。糖尿病が改善するなど、万病に効く妙薬だと考えることができるのだ。
そんな蒸しショウガのことを、著者は「たった500円でつくれる漢方薬」だと表現している。スーパーで生ショウガは、100グラムで100円前後。国産の高級品でも200〜300円で買えるからだ。
しかも、つくり方は簡単。ここでは、とくに簡単な「89度オーブン加熱法」をご紹介しよう。
【たった500円でつくれる漢方薬のつくり方。次ページに続きます】