
唇が乾燥してひび割れたり、皮がむけたりする状態が続いていませんか? リップクリームを塗っても改善せず、「年齢のせいかも」と感じている方も少なくありません。実は、唇の荒れは乾燥だけでなく、ホルモンバランスの変化が影響していることもあります。
あんしん漢方所属の薬剤師の山形ゆかりさんに、更年期に唇が荒れやすくなる理由と、毎日の生活に無理なく取り入れられるセルフケアをうかがいました。
唇はなぜ荒れる?

唇の皮膚は非常に薄く、皮脂腺や汗腺がほとんどありません。そのため、肌を乾燥などから守る皮脂膜が作られにくく、水分が蒸発しやすい状態にあります。空気の乾燥や冷たい風、紫外線などの影響を受けやすく、少しの刺激でも荒れにつながりやすいのです。
また、マスクの着脱や食事の際の拭き取り、無意識に触るといった行動による摩擦も、唇にとってダメージになります。乾燥した状態でこうした刺激が重なると、唇のひび割れや皮むけが起こりやすくなるのです。
さらに、女性の場合は更年期の女性ホルモンの減少も関係しています。女性ホルモンのエストロゲンは肌の水分保持や新陳代謝をサポートし、肌の健康を保つ役割を担っています。エストロゲンが減少することで、肌全体の潤いが低下しやすくなり、唇も荒れやすくなるのです。
唇の荒れを改善するためのセルフケア

唇の荒れは、日々のセルフケアを見直すことで改善が期待できます。手軽にできるセルフケアを紹介します。
1.唇を保湿する
唇のケアで重要なのが保湿です。乾燥を感じる前から、こまめにリップクリームを塗る習慣をつけましょう。
塗るときは強くこすらず、唇にそっとのせるようにすると刺激を抑えられます。就寝前にはやや厚めに塗ることで、寝ている間の乾燥対策にもなります。
また、ワセリンやオイルなどを塗り、ラップを貼り付けておくリップパックもおすすめです。乾燥がとくに気になるときに、週に1〜2回程度するとひび割れなどの改善が期待できます。
2.癖を見直す
唇の荒れを招く癖を直すことも大切です。たとえば、唇を舐める癖。唇を舐めると一時的に潤ったように感じますが、唾液が蒸発する際に水分が奪われ、かえって乾燥を進めます。
また、ひび割れた皮が気になって剥いてしまうと、傷ができて治りも遅くなります。
さらに、口元を強く拭くのもNGです。横向きに拭うのではなく押さえるように拭くことで摩擦を減らすことができます。
3.ビタミンを積極的に摂る
唇の荒れを防ぐには、外側からのケアだけでなく内側からの栄養補給も欠かせません。とくに、唇の皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンAやビタミンB群を積極的に摂りましょう。
ビタミンAは皮膚や粘膜の健康維持に役立ち、にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜やレバーなどに多く含まれています。ビタミンB群は肌の代謝を助ける栄養素で、豚肉や納豆、玄米などに多く含まれています。
これらの食材を日常の食事に取り入れることで、唇の荒れにくい状態をサポートしてくれます。
唇の荒れにおすすめの漢方薬

セルフケアを続けても改善しにくい場合は、漢方薬を活用するのもひとつの手です。漢方薬は体質や症状に合わせて選ばれ、唇の荒れが起こりやすい体の状態そのものにアプローチします。
唇の荒れには、血流をよくして肌に栄養や潤いを届けたり、炎症を抑えたりする働きがある漢方薬を選びましょう。
温清飲(うんせいいん):
余分な熱や炎症を抑えつつ、血流をよくして全身に栄養を行き渡らせ、乾燥した皮膚に潤いを与える漢方薬です。皮膚がカサカサして赤みがあり、乾燥しやすい方におすすめです。
当帰飲子(とうきいんし):
血流を改善して不足した栄養と潤いを補い、肌の乾燥に働きかける漢方薬です。冷え症の方におすすめです。
漢方薬は自然由来の生薬でできており、西洋薬よりも副作用が少ないとされています。しかし、体質や症状に合っていないと思わぬ副作用が出ることがあります。ご自身に合う漢方薬を選ぶなら、漢方薬に詳しい専門家に相談するのが安心です。
【専門家による体質チェックもできる「あんしん漢方」】
漢方薬に詳しい医師や薬剤師に手軽に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスも登場しています。スマホひとつで専門家への相談から購入までできます。セルフケアのひとつとして漢方薬を取り入れてみてはいかがでしょうか。
唇の荒れと上手につき合うために

唇の荒れは、乾燥や刺激だけでなく、女性ホルモンのバランスの変化が重なって起こることがあります。保湿や癖の見直しといった外側からのケアに加え、栄養バランスの整った食事や体質に合ったケアといった内側からのケアを意識することが大切です。毎日の小さな積み重ねが、唇の健康を守ることにつながります。できることから少しずつ取り入れ、ご自身の唇と丁寧に向き合っていきましょう。
<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0293&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=260207











