シニアの方がもうひとつ気になるのは言葉の問題でしょうか。ダイヤモンド・プリンセス号には約100名の日本語を話すスタッフがいます。レストランのメニューも日本語で書かれていますし、日本語が話せないスタッフもとてもフレンドリーに耳を傾けてくれますので、ぜひ積極的に会話を楽しんでみてください。また、寄港地ではショアエクスカーションというツアーがあり、これに申し込めば日本語ガイドの案内のもと、観光地を巡ることができます。大きな荷物は船にそのままですから、寄港地で大量のお土産品を購入しても楽ですよね。
また、乗客のなかには車いすを利用されている方も多く見かけました。飛行機や車などを乗りつぐ遠距離の海外旅行はちょっと難しいという方でも、船旅であれば一歩踏み出すことができます。旅の煩わしさやストレスを軽減してくれるのではないでしょうか。青く輝く大海原を見晴らすデッキにいるだけで、日常を離れてリフレッシュできます。私もしばし、慌しい生活から離れ、プールサイドで読書タイムというのんびりした時間を持つことができました。
ショーや落語、各種教室といった船内プログラムの中で、とても印象的だったのが、国際交流イベント「日本再発見:浴衣を楽しもう」でした。用意された浴衣・帯・下駄を日本人スタッフと有志の乗客が、海外からの乗客に着付けをします。初めての着物体験に皆さん嬉しそうにされていました。自国の文化を発信し、体験してもらう。日本就航客船らしい、素敵なプログラムです。
4回にわたり、ダイヤモンド・プリンセス号の乗船記をご紹介しました。目的地まで早く移動することも大切ですが、旅程そのものを楽しむことも、旅の醍醐味です。楽しみ方の選択肢が多い客船の旅は、旅慣れた人ほどはまるかもしれませんね。
プリンセス・クルーズ http://www.princesscruises.jp/