世界最大級の総合旅行サイト「エクスペディア」の日本語サイト「エクスペディア・ジャパン」が、世界各国の18歳以上の男女計7,508名を対象として、ホテルについての意識の国際比較調査を実施した。
調査対象となった国は、日本、台湾、アメリカ、オーストラリア、香港、インド、シンガポール、マレーシア、タイの9カ国。インターネットリサーチによって行われた調査の結果がなかなか興味深いので、その結果をご紹介しよう。
■1:ホテルで部屋を交換してもらう?
「ホテルで部屋を交換してもらったことがあるか」との問いに対しては、「ある」と答えた日本人は3割以下にとどまった。しかし他国と比較してみると、マレーシア人やインド人は約6割、アメリカ人やシンガポール人や香港人でも約5割が「ある」と回答。最下位となった日本人の謙虚さが表れる結果となった。
ちなみに日本人で「ホテルで部屋を交換してもらったことがある」と答えた人に理由を聞いたところ、一番多かったのは「部屋が汚かったから」というもの。キレイ好きだといわれる日本人の国民性が表れた結果だ。
また、「ホテルで迷惑だと思う人」はどんな人か聞いてみると、「近隣の部屋で会話がうるさい人」が1位、「廊下で会話等がうるさい人」が2位という結果に。ここにも、騒音に対して敏感な日本人気質が表れているといえるかもしれない。
■2:自分でホテルの部屋を整理する?
「ホテルの部屋の整理は自分でするか、ハウスキーパーに任せるか」を聞いた結果、日本人の約8割は「自分で整理する」と回答。約5人に4人が、自ら部屋を整えているわけである。
他の海外各国とくらべてみてもその比率は高く、日本人がていねいに部屋を扱っていることがわかる。ちなみにタイの人は約9割が「自分で整理する」と答えたのだそうだ。
■3:ホテルでチップは払う?
ホテルでチップを払うかどうか聞いてみた結果、約6割の日本人は「払わない」と回答。各国と比較しても、「払う」という割合は最も低かった。
他国の人々は「よいサービスを受けるためにもチップを支払う必要がある」と考えているようだが、日本人にとって、ホテルが高度なサービスを提供してくれるのは当然の話、なのかもしれない。
■4:ルームサービスは「ぜいたく品」?
ルームサービスを「必需品」と考えるか「ぜいたく品」と考えるかについては、日本人の6割以上が「ぜいたく品」と回答している。一方、香港、マレーシア、インド、タイでは8割以上が「必需品」と答えており、国によってルームサービスに対する意識が異なることが明らかになった。
■5:日本人は「洗面グッズ」が好き?
「ホテルのアメニティで必要なものはなにか」と聞いた結果、日本人に一番多かったのは「洗面・化粧品グッズ」という回答。ところが他国では異なり、アメリカや香港では「Wi-Fi」、シンガポールでは「室温調整が自分でできること」となった。
さらに、「ホテルに宿泊する際に経験があること」を質問すると、日本人で一番多かったのは「洗面・化粧品グッズを持ち帰る」という答え。上記の質問と同じく、日本人の洗面グッズ好きが表れているといえるだろう。
他国と比較しても、日本人は洗面・化粧品グッズを持ち帰る確率が高いことが明らかになっている。
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以上、日本人旅行者のホテルについての最新の意識調査をご紹介したが、いかがだろうか?
「与えられた部屋は素直に使うが、汚いのとうるさいのは勘弁。部屋は自分で整理し、チップは払わずルームサービスも使わない。備え付けの洗面・化粧品は重要で、使わない分もきちんと持って帰る」というのが、平均的な日本人旅行者の行動パターンということのようだが……、さてあなたはどうだろうか?
【参考リンク】
※ 【世界8カ国で比較】国別・ホテルのエチケット調査 – エクスペディア・ジャパン
文/印南敦史