長野の木工房のデスクペン

写真=ケヤキ
ペンの形状はそれぞれの樹種の特徴を表現。自然な曲線が手になじむ。

長野県茅野市、八ヶ岳を見晴らす標高1200mの高原に小さな木工房がある。ここで独創的な木製小物を作り続けているのが永易真門氏だ。7年前に自宅に小さな工房を設け、ペンダントや食器などの小物を作り始めた。木材についての知識はあったが木工は素人。独学で木工技術を習得した。

「寸法は取らず測らずが基本です。使う木はみんな野の木ですから、キズがあったり虫に食われていたり。それに寸法をどう合わせるかが大事」と語る。

もうひとつのペンは、輪切りにしたように横方向に模様が走る。そして軸を回転させると表面に不思議な光沢が現れる。「木というより石みたいでしょ。ふつうやらない方向で木材を使っています。僕は“裏杢”と呼んでいて、これが思いがけない効果を見せるんです」。偶然が生んだ奇跡の光沢をぜひ日常に。

長野の木工房のデスクペン

左から時計回りにヤマザクラ、ケヤキ、クリ

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