ビニール製の傘は壊れやすく使い捨てのイメージを持つ方も多いだろう。そんな大方の想像を覆す機能とデザインを兼ね備えたジャンプ傘を開発したのは享保6(1721)年創業の「ホワイトローズ」。江戸時代の参勤交代で使われた雨合羽も手がけた老舗である。「私たちは雨から身を守る道具として傘を作っています。ビニール製であっても、長く使えて愛着の持てる丈夫なものを作りたかったのです」と10代目社長の須藤 宰さん。欧米の映画に出てくる上品でしっかりとした紳士用長傘をイメージしたという本品には、随所にこだわりがちりばめられている。中棒には白樺、手元には椿の天然木を使用。骨は弾力性のあるグラスファイバーを採用し、軽さと丈夫さを追求した。安全性にも配慮し、周囲を見渡せる透明度が高いオレフィン系多層フィルムを使用。ビニール同士が密着せず開きやすいことに加え、寒い時季に固くなりにくいのもありがたい。
最も特徴的なのは、特許を取得した「逆支弁」という構造。外からの雨風を防ぎつつ、内側に吹き込む風を逃がす「穴」を施し、突風にあおられても傘がひっくり返りにくい。「修理もできるので5年、10年使えます」(須藤さん)
正装にもふだん着にも合うスマートなデザインだから、雨の日でも颯爽と出かけたくなる。
【今日の逸品】
紳士のビニール傘 カテールMⅠ7
ホワイトローズ
11,000円(消費税込み)