重い本も書見台に立てかければ、読むのが楽になる。こちらのコンパクトかつ端正な書見台を手がけるのは、天然木を用いた小型家具やインテリア品など、約150品の製品を製造する木工職人集団の「豊岡クラフト」。細かなパーツを精巧に組み合わせて作る製品は、使い心地のよさに定評がある。
書見台は自社製品第1号として、何度も進化を続けてきた人気の品。本品は「家だけではなく、図書館でも使いたい」という声から、畳んで楽に持ち運べる手頃なサイズに生まれ変わった。文庫本からA4判のハードカバーまで対応し、バネ式の押さえがページの跳ね上がりをしっかり防ぐ。4段階に角度調整でき、楽な姿勢で読めるのもうれしい。さらに、タブレット用のスタンドとしても使える。
折り畳むとき、本受けが回転して、隙間に収まる仕掛けを施しています。組み立てるパーツを細分化し、よりフラットに収納できるように設計しました」と、専務取締役の山﨑 晃氏。
細かいパーツは、組み立てに手間がかかり、きっちり組み合うためには0.1mm単位の正確な削りが必要だ。塗装では、木目の表情を引き出すため、木目に合わせた塗料の調整を行なう。手作業の研磨で角に丸みを施すなど、使う人のことを第一に考えた職人の心遣いを感じる傑作だ。
【今日の逸品】
携帯型書見台
豊岡クラフト
8,800円(消費税込み)