ある程度の医療費に備えておく

このように、もしものときの医療費は、様々な角度から自己負担が抑えられるよう考えられています。特に高齢期については手厚くなっているので、高額療養費制度があれば、今後の医療費について、極端に心配することはないのかもしれません。

ただし、気を付けなければならないのは、制度の対象となるのは、あくまでも健康保険が適用される費用に限られることです。健康保険が使えない治療を受けた場合の医療費や、入院時の差額ベッド代、食事代の自己負担部分などは全額自分で支払わなければなりません。

窓口で直接支払う費用ではなくても、家族が入院すれば看病に通うための交通費が発生するなど、普段とは違う支出も膨らみがちになります。

そう考えると、入院のリスクが高まる今後は、医療費に関して、ある程度の支出はあるものと思っておいたほうがよいでしょう。

医療費一覧表

(C)2018 NPO法人 日本FP協会

老後の保険の注意点

健康保険が適用されない費用については、個人的に加入している生命保険などでカバーできると、家計の助けになります。そこで、自分が加入している医療保険や生命保険をチェックしておきましよう。

民間の生命保険や医療保険に加入中の人なら注意しておきたいのが、保険料の引き落としです。一生保険料の支払いが続く終身払いの場合、うっかり口座の残高が足りないことに気が付かなくて、保険料の支払いが滞れば、最悪の場合、保険が切れてしまう可能性があります。

また保険は、何かあったとき、自動的に支払われるわけではありません。生命保険、医療保険、ともに保険会社に請求して初めて支払われるものですから、高齢になって契約があることを忘れてしまっていては、保険金や給付金を受け取れないかもしれません。

こうしたトラブルを避けるためには家族や、成年後見人となる人に、加入している保険の内容をしっかり伝えておかなければなりません。上のような一覧表を作っておけば、自分はもちろんのこと、ほかの人が見てもわかりやすく、いざというときに役立ちます。

60歳からの保険

子どもたちが独立して、肩の荷が下りたという家庭には、通常、残された家族のための高額な死亡保障は不要です。一方で、老後にかかるであろう医療費に対しては、医療保険やがん保険が役に立つかもしれません。

本文でも紹介したように、老後の医療費は、公的健康保険からの給付に支えられてはいるものの、入院が長引けば、差額ベッド代などの費用が数十万円になる可能性があります。また、がんなど治療方法が確立されていない病気は、日々新しい薬や技術が開発されていますが、このなかには公的健康保険がまだ使えず、全額自己負担になるものもあります。

ただし、これから加入するとなると保険料も割高になるため、もしもの病気やけがでまとまった出費があっても、貯蓄で賄える人なら、医療保険、がん保険は、必ずしも必要とはいえません。

そのほかに相続を視野に入れた生命保険の活用法もあります。2人の子どものどちらかに家を遺したい場合、ほかに分ける財産がないと、相続できょうだいがもめてしまうこともあります。こうしたケースでは、保険金でもう1人に遺すお金を準備するのもーつの方法です。

わが家の場合はどういう保険が必要なのか、自分なりのスタンスを決めておくとよいでしょう。

※本記事はNPO法人 日本FP協会発行のハンドブック「自分らしく暮らすために 60代から始めるマネー&ライフプラン」から転載したものです。

協力:NPO法人 日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/

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