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【夕刊サライ/進藤晶子】日本を支えているのはマニアである!(進藤晶子の暮らし・家計コラム 第4回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。火曜日は「暮らし・家計」をテーマに、進藤晶子さんが執筆します。

文/進藤晶子

ライザップですっかりやせた森永さん。やせた効果で、薬を飲まなくてよくなったそうです。

『がっちりマンデー!!』が始まって14年。ほぼ毎回ご出演なのに、なぜかいまだに“ゲスト”の森永卓郎さん。長くご愛顧くださっている視聴者の方からもよく「なんで?」と聞かれます。でも、ご本人は「確かにそうなんですよね〜」と、ま〜ったく気にされていません。

森永さんと加藤浩次さんのダジャレから生まれた「セコロジー」という、ちょっとセコいけど知っていると得をする、いろいろな裏技を特集する大好評シリーズがあります。

たとえば鉄道マニアのセコロジストが、予定が変わって乗れなくなったJR東日本の乗車券の払い戻し手数料を、区間変更して払い戻せば「80円のお得!」とか、新幹線の特急券を一旦、ほかの路線の特急券に変更して払い戻すと「●●円のお得!」などという情報を紹介するのですが、正直なところ私は途中で話についていけなくなります。あまりに計算が細かく複雑で。

ところが森永さんはそうした情報がぜんぶ頭の中に入っていて、さらにその情報の上をゆく最良最安の方法を編み出してしまったりするのです。

なるほど、頭が良いとはこういうことか、と合点がいきました。細かい情報を選り分けて、頭の引き出しに上手に整理し、さらに必要なときにはササッと取り出して、またそれを別に組み合わせて新たなアイディアを考えたりもできちゃう。これが「頭脳明晰」ということなのだと。

前回の夕刊サライで、私のポイントカード利用術について書きましたが、森永さんはワオンやポンタなどでも細かい作業を積み重ね「頭脳明晰」ぶりを発揮しています。

「セコロジー」のようなポイントの有効利用術は、森永さんにとってはもはや趣味やライフワークの領域。経済アナリストとしてのお仕事にも直結していて、まさに天職だと感じます。そこには並々ならぬ根気と、努力と、情熱が必要だと思うのです。

根気、努力、情熱のすべてが集約されているのが、森永さんが命より大事にされている(!?)ミニチュアカーや食玩、缶やペットボトルの蓋などなど。加藤さんには「ゴミでしょう?」とからかわれているけれど、それはもはやアートの域です。

そのコレクションを一冊にまとめたご著書を拝見しているうちに、私、思い至りました。

天才と呼ばれる人たちは、森永さんのようにとことん突きつめることができるマニアな人たちなのだと。そして、彼ら彼女らが国を支えている。つまり、日本を支えているのはマニア!

人生のテーマの絞る生き方の魅力

森永さんはいつも肩にカバンの紐を食い込ませ、さらに紙袋を2つぐらいぶら下げて収録現場を去っていかれます。

ナイロン生地がパンパンに伸びきった、ズッシリとしたカバンの中身を尋ねると、資料やPCのほかに、バッテリーが山ほど入っているのだとか。移動中にパソコンで原稿を書くので、バッテリーが生命線なのだとおっしゃっていました。

ご本人曰く「本業は文筆業で、そのほかのメディアは副業」とのこと。森永さんの年賀状には、前年に携わったおびただしい数の連載が紹介されていて、毎年驚愕させられます。この14年間、仕事のスタンスも軸もまったくぶれなくて、見事な限りです。

森永さんはご自分の興味関心のあるものはとことん追究されるけれど、関心がないことには極めて淡白。ほとんどエネルギーを注ぎません。

たとえば洋服。用意された衣装が2サイズくらい大きくても、ダブダブさせたまま平然として着て出ちゃうし、食べることはお好きですが、わざわざ時間と自分のお金をかけて……といったことはされないみたい。時間とエネルギーの節約も、まさにセコロジスト。

そんな、人生のテーマを絞った生き方は、見習うべき点がたくさんあります。

でも、森永さんが人生のテーマだけでなく、ライザップで身体まで絞るとは思ってもいませんでした。あんなに「無理無理、絶対に無理です〜」って、当初は乗り気じゃなかったから。

ダイエットにも根気・努力・情熱が必要ですが、その気になればダイエットも成し遂げる森永さん、あらためて尊敬しちゃいました。

文/進藤晶子(しんどう・まさこ)
昭和46年、大阪府生まれ。フリーキャスター。元TBSアナウンサー。現在、経済情報番組『がっちりマンデー!!』(TBS系)などに出演中。

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