新着記事

快眠セラピスト直伝、快適に眠るための4つの習慣

取材・文/渡辺陽毎日、快適に眠れていますか。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針…

世界遺産リドー運河と水門を巡る水路クルーズ 【カナダ・オンタリオ州の旅2】

写真・文/石津祐介カナダの首都オタワと、古都キングストンをつなぐリドー運河。その全長は202…

家事代行サービスは、50代の既婚女性が一番利用している!

「家事代行サービス」とは、その名の通り、家主に代わり、水回りの掃除や食事の用意などを行なって…

森茉莉が可愛がっていた犬のぬいぐるみ【文士の逸品No.39】

◎No.39:森茉莉のぬいぐるみ(撮影/高橋昌嗣)文/矢島裕紀彦文豪・森鴎外…

カナリア諸島の真っ白な砂浜、真っ青な空……|地球のエネルギーを感じる火山の島ランサローテ

文・写真/バレンタ愛(海外書き人クラブ/元オーストリア在住、現カナダ在住ライター)7つの島か…

人生の楽園探し|地方移住を考えたら、まず最初にすること

主人公は人事異動を機に早期退職・転職しての地方移住を検討し始めた東京の51歳会社員。情報収集…

【まんがでわかる地方移住2】地方移住をするために最初にすること

主人公は人事異動を機に早期退職・転職しての地方移住を検討し始めた東京の51歳会社員。情報収集…

定年世代に注目の新しいキャリア 「顧問」という働き方

文/鈴木拓也企業の「顧問」と聞いて、どんなイメージが思い浮かぶだろうか?多く…

中古品買取で最も人気なのは、やはりあのブランド!?

最近では、整理するための断捨離の一つの手段として、使わないものを単に捨てるのではなく現金化する!…

【学年誌が伝えた子ども文化史】人類、月へ・2|アポロが見せた月生活の夢

学年誌記事で振り返る昭和のニュースと流行!1922年(大正11年)、当時の出版界では初となる…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

暮らし

安産の象徴となっている犬のお産は、本当に安産なのか?

取材・文/柿川鮎子

犬は人の身近にいる最も古い動物のひとつです。今から約1万年前、縄文時代早期の神奈川県夏島貝塚から、犬の骨が発見されています。きっと当時も、使役犬として狩猟の役に立っていたほか、人々の心を和ませるペットとして、いつも人の傍にいたことでしょう。

江戸時代になると、犬は安産の象徴となりました。現在でも妊娠5ヶ月目に入った妊婦さんが、最初の戌(いぬ)の日に腹帯を巻き、安産祈願の御参りをするという風習が残っています。

また、女性の結婚が決まると、両親は婚礼用品としてひな人形に「筥(はこ)犬」を備え、嫁入り先でも犬のようにたくさんの元気な子供が生まれるようにと願いました。

安産や出産の神様として犬が祭られています

ところで、安産の象徴となっている犬のお産ですが、実際のところはどうなのでしょうか。ホームドクターとしてペットの出産にも関わってきた『ひびき動物病院』(神奈川県横浜市)の院長・岡田響先生に聞いてみました。

ひびき動物病院院長の岡田響さん。

「犬が安産の象徴と言われるようになったのがいつ頃からか、はっきりしたことはわかりませんが、江戸時代でも、今のようにペットや愛玩犬として犬を飼育していた人は少なく、ほとんどが野良犬や放し飼いで、柴犬や和犬に代表される小型から中型の雑種ではなかったかと思われます。

これはあくまでも私個人の想像ですが……ヒトの妊娠期間よりもずっと早く外で勝手に増えるわけですから、比較的お産が軽い=安産という図式だったのかもしれません。

今では犬種も増えて、ジャパンケンネルクラブに登録されている2016年統計だけとってみても、133犬種もいますし、人の手によってさらに増え続けています。その結果、安産の犬種ばかりとは言えなくなっているとは思います」

なるほど、犬のお産と言っても、今では大型犬から小型犬まで犬種がいろいろいて、ひとくくりにして言うことは難しいのですね。

「特に最近の人気犬種でもあるフレンチブルドック、パグなど頭の短い短頭種や、チワワやポメラニアン、プードルのように頭の大きな超小型犬は、お産が重くなることがあり、難産の犬種です。帝王切開で生まれる子も多いですね。

逆にラブラドールやゴールデン・レトリバーなどは一度にたくさんの子犬を産みます。もちろん個体差はありますが、犬種によってある程度、出産のイメージを予想することは可能です」

また、今は高品質でカロリーの高いフードが普及しているため、お腹の中で子犬が大きく育ってしまい、難産になるケースも見られると岡田先生は言います。飼い主さんが「お腹の子犬のためにもたくさん食べさせた方が良い」と、母犬に美味しいご飯をせっせと与えすぎて、難産にさせてしまうようです。

「犬のお産は骨盤の大きさも判断基準になります。特に一頭だけしか胎児がいないような場合、大きく育ってしまうがために、骨盤を通れずに帝王切開になってしまうことがあります」

人工的に作出された犬種が難産になったり、栄養過多で難産にさせてしまうなど、現代の犬のお産事情には、人間が大きく関わっているのですね。

「犬の妊娠期間は60日から63日が標準で、最後の2週間で大きく育ちます。だいたい最後の一週間前にレントゲンで判断して、無理なく出産できるかどうか診断します。母体の健康だけでなく胎児の発育状態などにも配慮する必要がありますから、飼い犬の出産に関してはぜひホームドクターに相談して欲しいですね」

犬の出産はとても神聖で感動的ですが、一刻を争う事態になることも少なくないと岡田先生は言います。もし飼っているわんちゃんが出産するようなことになったら、犬は安産だからと軽く考えずに、獣医さんに相談しましょう。

【取材協力】
『ひびき動物病院』
神奈川県横浜市磯子区洋光台6丁目2−17 南洋光ビル1F
電話:045-832-0390
http://www.hibiki-ah.com/

文/柿川鮎子
明治大学政経学部卒、新聞社を経てフリー。東京都動物愛護推進委員、東京都動物園ボランティア、愛玩動物飼養管理士1級。著書に『動物病院119番』(文春新書)、『犬の名医さん100人』(小学館ムック)、『極楽お不妊物語』(河出書房新社)ほか。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 西郷どんは真の愛犬家だった|西郷隆盛像の隣にいる薩摩犬の知られざ…
  2. 犬の「カリカリ」を冷蔵庫に入れちゃダメ!ペットのための食中毒対策…
  3. 災害時、ペットと一緒に避難するには?環境省の改訂ガイドラインを読…
  4. 愛犬の困った「オシッコ問題」どう対処すべき?専門の獣医師が指南
  5. 飼い主さんは絶対知って!ペットが食べると危険な「花」とは
PAGE TOP