相続が発生した際に相続財産の中に不動産がある場合、固定資産税は誰が支払うのでしょうか? 固定資産税には納付期限もありますので、不安を感じる人もいるかもしれません。不動産を相続するときには、名義変更にかかる費用や相続税など、様々な費用が掛かることが想定されますが、今回は固定資産税についてクローズアップしてみていきましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
所有者が亡くなった場合、固定資産税は誰が払う?
亡くなった時期で負担額が変わる?
固定資産税を払えない場合
まとめ

所有者が亡くなった場合、固定資産税は誰が払う?

不動産の所有者が亡くなった時、所有していた不動産の固定資産税は誰が支払うことになるのでしょうか?

<固定資産税の納税義務者>

前提として、固定資産税の納税義務者は「その年の1月1日時点で不動産を所有している人」と定められています。年の途中で不動産の所有者が亡くなった場合は、その年度の納税義務は相続人に引き継がれることとなりますが、基本的には1月1日を基準にして亡くなった日がその前か後かで納税義務者が変わります。例えば、2024年の固定資産税についてみてみましょう。

2024年1月1日より前に亡くなった場合

2023年10月に不動産の所有者が亡くなった場合、2024年の1月1日時点では相続人が不動産を相続していますので、2024年の固定資産税は相続人が支払うことになります。

2024年1月1日以降に亡くなった場合

2024年3月に不動産の所有者が亡くなった場合、2024年の固定資産税の納税義務は亡くなった人であり、未納分があれば相続人が支払います。

<相続人が確定していない場合>

どの不動産をどの相続人が相続するのか決まっていない場合は、該当する不動産は相続人全員の共有財産となります。この場合、固定資産税の支払いは相続人間の話し合いによって決めますが、一般的には共有財産となった場合、法定相続分で分割して相続人全員で負担します。

亡くなった時期で負担額が変わる?

亡くなった時期によって、納付する固定資産税の金額が変わります。納付期限は市区町村により異なりますが、固定資産税の納付期限は第1期~4期に分けられているため、亡くなった時期によって、未納付分の合計額が変わるのです。

例えば、納付期限が第1期4月・第2期7月・第3期12月・第4期2月である場合、6月に亡くなったケースと1月に亡くなったケースについてみてみましょう。

<6月に亡くなったケース>

6月に亡くなった場合は、第1期分の支払いが済んでいれば、第2期~第4期分が未納付となります。未納付支払いについては法定相続分か話し合いで決めて支払います。年内に新しい所有者が決まれば、翌年の固定資産税は新しい所有者が支払いますが、もし年内に遺産分割協議が終わらず、翌年の1月1日時点で新しい所有者が決まっていなければ、翌年の固定資産税は共有財産として、法定相続分か話し合いで決めることになります。

<1月に亡くなったケース>

1月に亡くなった場合は前年の第1期~第3期分の支払いが済んでいれば、前年の第4期分と、その年の第1期~第4期分が未納付となります。このケースも未納付分の支払いについては、法定相続分か話し合いで決めます。新しい所有者は、翌年の固定資産税の納税義務が発生します。

固定資産税を払えない場合

不動産を相続した場合、資産的には大きなものですが、相続した不動産の固定資産税は余計にかかる費用となってしまいます。不動産の他に金融資産を相続したならば、相続税や固定資産税に充てることも出来ますが、不動産のみ相続した場合には、固定資産税の支払いが困難になる場合も考えられます。万一、固定資産税を支払う余裕がない場合の対処法についていくつか見ておきましょう。

延納の申請

一時的に支払いが困難な場合、延納(支払いの延期)を申請できるケースがあります。延納を認めてもらうには、具体的な理由や証拠を提出する必要がありますが、まずは役所に相談して延納の手続きを確認しましょう。

不動産の売却

支払いが困難な場合、不動産を売却して現金を得ることを検討することも一つの方法です。売却した不動産の代金で固定資産税を支払うことができます。

不動産の貸出

不動産を売却せずに賃貸に出し、賃料収入を得ることで固定資産税を支払う方法もあります。ただし、賃料の見込みや修繕などの経費を考慮して、賃貸経営が可能かどうかを検討する必要があります。すでに賃貸経営を行っている不動産を相続するケースもありますが、過去の経営状況を確認する必要があります。

自分で判断することが難しい場合は、不動産経営の専門家やファイナンシャルプランナーなどに相談することをおすすめいたします。

まとめ

今回は不動産を相続した場合の、固定資産税についてみてきましたがいかがだったでしょうか? 相続時には、相続税がクローズアップされることが多いですが、固定資産税のように、相続をした資産によっては必ずかかってくる費用もありますので、相続を考える上では考慮に入れておくことが重要です。

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。
問い合わせ先:03-6403-5390(株式会社SMILELIFE project)

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

 

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