
結婚式の料理は、ゲストをもてなすうえで最も重要な要素のひとつ。特に親世代としては、どのくらいの予算が適切なのか、品数や料理の質はどうあるべきか、気になるポイントが多いでしょう。ゲストに喜ばれる料理を選ぶためには、相場を把握し、ランクやメニュー内容を理解しておくことが大切です。
本記事では、結婚式の料理に関する費用感や、親として気をつけるべき点について詳しく解説します。
目次
結婚式の料理相場を知る
料理のランクとゲストの満足度
親としての役割と心構え
最後に
結婚式の料理相場を知る
結婚式の料理は、新郎新婦にとってもゲストにとっても特別なものです。親世代としては、「どのくらいの予算をかけるべきか」「質をどの程度まで重視すべきか」など、不安を感じることも多いでしょう。料理はゲストへの最大のおもてなしのひとつ。適切な相場を把握しておくことで、過不足のない料理を提供できます。
全国平均の料理費用
一般的に、結婚式の平均的な料理費用は「ゲスト一人あたり1万7600円」ほどとされています(飲み物代を除く。ゼクシィ結婚トレンド調査2024【首都圏】調べ)。ただし、これはあくまで平均的な価格帯。会場や地域によって異なるでしょう。「もう少し予算を抑えたい」「ゲストに最高の料理を振る舞いたい」など、希望や状況によって選択肢は変わります。
例えば、格式の高いホテルや専門式場ではおよそ2万円以上になることもあれば、レストランウェディングなどのカジュアルな会場であれば1万円前後で済む場合もあります。
高級な料理を提供すれば必ずしも喜ばれるわけではなく、食べきれないほどのボリュームよりも、ゲストが心地よく楽しめるメニュー構成が重要です。料理の質やボリュームが結婚式全体の印象を大きく左右するため、ランク選びは慎重に検討しましょう。大切なのは、「ゲストの満足度とバランスを考えて、適正な価格帯を見極めること」 です。

料理のランクとゲストの満足度
結婚式の料理は、「どの程度のランクを選べばいいのか?」と悩む方も多いでしょう。親としては、「ゲストに失礼がないようにしたい」「けれど予算も考えたい」という思いがあるかもしれません。
結婚式の料理にはランクがあり、費用をかけるほど高級食材が使われたり、演出が豪華になったりします。ゲストの顔ぶれや満足度を考えて、適切なランクを選ぶことが重要です。
料理のランクとは?
会場により多少の内容は異なりますが、結婚式の料理は大きく分けると主に以下の3つのランクに分かれます。金額の違いを知っておくと、料理選びがぐっと楽になります。ここで大切なのは、「ゲストの期待と料理内容のバランスを考えること」です。
スタンダード(1万〜1万5000円前後)
・一般的なレストランウェディングや、親しい友人中心の披露宴に向いている。
・メニューの品数は5〜6品程度。
・料理は美味しいが、高級食材は使われないことが多い。
ミドルクラス(1万5000〜2万円前後)
・最も多くの人が選ぶ標準的なコース。
・品数は7〜8品とバランスがよく、見た目や味の満足度も高い。
・高級食材が一部取り入れられ、華やかさが増す。
ハイクラス(2万~2万5000円以上)
・高級ホテルや格式ある式場で選ばれることが多い。
・品数は8〜9品、高級食材が多数使われる。
・見た目の豪華さが際立ち、演出も含めて「特別感」がある。
ゲストの年齢層に合わせた選び方
結婚式には、親族や友人、職場の関係者など、さまざまな世代のゲストが招待されます。料理の選び方を間違えると、「量が多すぎる」「味付けが合わない」など、意外なところで満足度が下がってしまうことも。
▷年配ゲストが多い場合
→ 和食や和洋折衷のコースを選ぶと安心。脂っこい料理よりも、食べやすく品のあるメニューが喜ばれる。
→ 量よりも質を重視し、「品数は少なめでも一品ずつ丁寧な料理」が好まれる傾向がある。
▷若い世代が多い場合
→ フレンチや創作料理など、華やかで目を引くメニューが人気。
→ 「食事を楽しむ」感覚が強いため、ボリューム感や演出を意識することも大切。
「ゲスト全員が満足する料理なんて難しい……」 と思うかもしれません。しかし、バランスを考えて選べば、どんな年代のゲストも楽しめる料理になります。
例えば「フレンチのコースだけでは年配のゲストが食べにくいかもしれない」と思ったら、和洋折衷のコースを選ぶ のも一つの方法です。
また、「ハイクラスの料理にすべきか」と悩んだ場合は、ゲストの顔ぶれを思い浮かべてみましょう。会社の上司や格式を重んじる親族が多い場合は、少し高めのランクを選ぶのが安心です。一方、カジュアルな式の場合は、ミドルクラスでも十分満足度の高い料理を提供できます。

親としての役割と心構え
料理に関して親が関与することは、決して珍しいことではありません。特に、親族や会社関係のゲストを招く場合、料理の質や品数についてアドバイスを求められることもあります。
ただし、親の意見を押し付けすぎると、新郎新婦と意見がぶつかることもあるでしょう。あくまで「二人が納得できる選択」を尊重する姿勢が大切です。
試食会に参加し、親の視点で確認する
結婚式の料理は、試食会に参加することで「本当にゲストにふさわしいか」を判断しやすくなります。親が試食会に参加するメリットは、以下のような点にあります。
・実際の料理の味や食べやすさを確認できる
→ 年配のゲストが多い場合、味付けが濃すぎないか、食べにくいメニューがないかをチェックできる。
・料理のボリュームを判断できる
→ 写真やメニュー表だけでは分かりにくい部分を実際に見て確認できる。
・新郎新婦が気づかない点に目を向けられる
→ 二人が料理を試食する際、「美味しいかどうか」だけに集中しがちだが、親は「ゲストの年齢層に合っているか」「品数が多すぎたり少なすぎたりしないか」など、客観的な視点でチェックできる。
新郎新婦にとって、試食会は「好きな料理を選ぶ場」になりやすいため、親が冷静にサポートすることが大切です。
料理選びの相談にどう関わるか?
料理の選択において、親が関与する場面はさまざまです。特に、以下のようなケースでは親の意見が求められることが多いでしょう。
・親族・会社関係のゲストが多い場合
→ 新郎新婦だけで決めると、親族や会社の上司にとって失礼にあたる選択をしてしまうこともあります。親として、どの程度の格式が必要かを確認しておくといいでしょう。
・地方ごとの食文化の違いがある場合
→ 「地元の食材を取り入れたい」「地域ごとのマナーに合わせたい」と考えるケースもあるでしょう。こうした点は親の経験が生きる場面なので、新郎新婦にアドバイスができます。
・親が一部費用を負担する場合
→ 料理費用の一部を親が負担する場合、「親の意見をどこまで反映させるか」のバランスを話し合うことも大切です。
「最終決定権は新郎新婦にある」ことを前提としつつも、親の意見が役に立つ場面では、適切なアドバイスを提供するといいでしょう。
最後に
親としては、子どもたちが選ぶ料理に助言しつつ、適切な価格帯や質を見極めることが求められます。ゲストが「美味しかった」と満足できる料理を選ぶことで、結婚式全体の印象もよりよいものになるでしょう。
ぜひ、本記事のポイントを参考にしながら、納得のいく料理選びをサポートしてあげてください。
監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/
構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
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