住宅を購入した人の中には、家族構成やライフスタイルの変化などによって、住宅を買い替えることを検討する人もいるでしょう。住宅の買い替えを検討している人は、そのタイミングやかかる費用についてなど様々な視点で検討する必要があります。そこで今回は、「住宅を買い替えるタイミング」や「税金の特例制度」について詳しくみていきましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
家を買い替えるタイミングは?
家の買い替えでかかる税金は?
住宅買い替え特例とは
まとめ

家を買い替えるタイミングは?

家の買い替えのタイミングは、人それぞれであるため様々な条件が考えられますが、大きく分けると2つのポイントがあります。詳しくみていきましょう。

ライフステージの変化

ライフステージによって、家の住みやすさは変化します。例えば、結婚や出産、親との同居など家族が増える場合は、より広く、より部屋数の多い家への買い替えをするきっかけとなってきます。また、子どもの進学の時期に、学校の近くの家への買い替えを検討する人もいるでしょう。

一方で、子どもが独立したり、自身が定年を迎えたりする時期は、老後の暮らしに備えてコンパクトなバリアフリーのマンションに住み替えるなど、ライフスタイルに合わせることも買い替えのきっかけとなりますね。

売却する時期

住宅を売却するにあたっては、築年数も重要なポイントです。家の資産価値は、築年数が経過するにつれて下がっていき、一般的に、木造戸建て住宅の資産価値は、約10年経つと新築の半分ほどまでに下がってしまうと言われています。築10年以内のタイミングで売却を検討するなど、出来るだけ早い方が良いとされています。

ただし、立地や物件の状態などによって、築年数にかかわらず高値で取引されるケースは多々あります。必ずしも築浅が有利ということではありません。また、売却で譲渡益が出た場合の譲渡所得税の税率は、物件を所有した年数で異なり、5年を超えて所有の場合で約20%、5年以下で約40%です。売却益が高額である場合、5年を超えて所有したほうが5年以下と比べ税率が半分になり、節税効果が期待できます。

一概に「早く売ればよい」というわけではありませんので、注意が必要です。

家の買い替えでかかる税金は?

家を買い替える際には、どのような税金がかかるのでしょうか?

<不動産売却時にかかる税金>

不動産を売却した場合、その利益に応じて所得税や住民税などの税金がかかります。不動産売却の際に生じる利益のことを「譲渡所得」と言い、この譲渡所得にかかる税金は、総称して「不動産譲渡税」、「譲渡所得税」と呼ばれることもあります。

・譲渡所得

譲渡所得は、次のように計算します。

収入金額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除額 = 課税譲渡所得金額

「収入金額」は、不動産を売却したお金と、固定資産税や都市計画税などの清算金を合わせた金額のことです。「取得費」とは、売却する不動産を購入したときの代金と諸費用の合算から、減価償却費を差し引いた額となります。「減価償却費」は、経年劣化によって下がった建物の価値(減価償却)を表す費用です。「譲渡費用」は、仲介手数料や印紙税など、売却に必要経費を合算した金額です。

収入金額から取得費と譲渡費用を引いた計算結果の金額から、「特別控除額」を差し引いてプラスであれば、譲渡所得として課税の対象となります。マイナスであれば、譲渡損失で利益が出ていないため税金はかかりません。特別控除額は条件によって異なりますので、自分がどのケースに当てはまるかは、国税庁のホームページ等で確認しましょう。

税額の計算方法

譲渡所得の税額は次のように計算します。

(1)長期譲渡所得

課税長期譲渡所得金額×20.315%(所得税 15.315% 住民税5%)

(2)短期譲渡所得

課税短期譲渡所得金額×39.63%(所得税 30.63% 住民税9%)

長期譲渡所得となるのは、所有期間が5年を超えている場合で、短期譲渡所得となるのは、所有期間が5年以内の場合です。この他に、住み替えのために不動産を購入する際にも、「不動産取得税」「消費税」「印紙税」「登録免許税」がかかります。住み替えを検討する際には、事前に納税する金額の概算を把握しておくと良いでしょう。

住宅買い替え特例とは

基本的に不動産物件は高額であるため、売却で得られる利益も大きくなります。それに伴い、譲渡所得税の税額も高くなるため、売却の際には大きな負担となるケースも。

このようなときに利用できる制度が、「買い換え特例」です。制度を利用することで、譲渡所得税の納付を新居の売却時まで繰り延べることができますので、買い替え時の負担を軽減できるというメリットがあります。買い換え特例を適用するには、定められた条件に該当している必要があります。

売却する家の条件と、買い換える家の条件にわけて詳しくみていきましょう。

<売却する家の条件>

1.自分自身が住んでいた家であること
2.居住しなくなってから3年以内に売却すること
3.国内にあること
4.直近2年間に別の特例を適用していないこと(3000万円控除・10年超所有の場合の軽減税率・譲渡損失の繰越控除など)
5.売却金額が1億円以下であること
6.10年以上の期間、居住していた物件であること
7.売却した相手が親族や内縁関係にある相手ではないこと

<買い換える家の条件>

1.国内にあること
2.建物の床面積は50平米以上、土地は500平米以下である
3.売却の前年から翌年までの3年間で買い換えをしていること
4.新耐震基準を満たしている物件であること
5.耐火建築物の中古住宅である場合、取得日から25年以内に建築され、新耐震基準を満たすもの
6.耐火建築物以外の中古住宅である場合、建築後年数が25年以内である、あるいは耐震基準に適合しているもの

この特例は前項で触れた「特別控除」とは併用できないため、どちらの条件がより効果的なのかは専門家に相談して決めることをおすすめいたします。

まとめ

今回は、家の買い替えをする場合のタイミングや特例の条件などについてみてきましたが、いかがだったでしょうか? ライフプランや、不動産に関する条件など複数の観点から検討する必要もありますので、不動産会社やFPなどの専門家に相談することをおすすめいたします。

資産運用や投資のアドバイスは、今や銀行などの金融機関の窓口でもさかんに行われています。同時に、インターネット上でもYouTubeやSNSを通じて色々な人がそれぞれの立場から投資術などを発信しています。しかし、それらのアドバイスは本当にあなた自身に適したものなのでしょうか? 

さまざまな金融商品が出回っている世の中だけに、あなたの味方になって守ってくれる相談相手を持つことが必要な時代になっています。

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。
問い合わせ先:03-6403-5390(株式会社SMILELIFE project)

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

 


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