取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです

家族の中には、血縁のない『義(理の)家族』という間柄がある。結婚相手の親族関係を指すことが一般的だが、離婚件数が増える現在では、親の再婚相手や、再婚相手の連れ子など、家族の関係は複雑化している。血のつながりがないからこそ生じる問題、そして新たに生まれるものも存在する。義家族との関係を実際に持つようになった当事者にインタビューして、そのときに感じた率直な思いを語ってもらう。

毎年10月10日は「世界メンタルヘルスデー」に設定されている。この日は、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的とされている。その日に合わせて、株式会社ベター・プレイスでは、企業で働いている方および公務員の方20才~59才の男女を対象に、「お金の不安がメンタルヘルスに与える影響についてのアンケート」を実施(実施日:2023年9月1日~2023年9月4日、調査対象者:371名、インターネット調査)。「お金に不安があることが、自分のメンタルヘルス(心の健康)に影響していると思いますか?」という質問に対して、「思う」、「やや思う」と答えた人が76.3%という結果となり、お金の不安が自身のメンタルヘルスに影響していると多くの人が感じていることがわかった。

今回お話を伺った里奈さん(仮名・41歳)は24歳で結婚するも相手から「お金がないから子どもは無理だ」と言われ、そこから関係が悪化して離婚に至っている。二度目の結婚では子どもを強く望んでいることから、感情よりもお金に対する安心をくれる相手を選んだ。【その1はコチラ

付き合っているときには何度も別れようと思った

結婚前提の付き合いを受け入れたものの、里奈さんの相手に対する気持ちが追いつかずに付き合っている最中に何度も別れるべきかどうか悩んだという。しかし、そんな中でプロポーズを受けて、里奈さんは承諾してしまう。

「元々結婚前提でのお付き合いだったので、お付き合いを受け入れた時点でプロポーズも受け入れないと失礼だろうと思いました。

相手は付き合っているときからよく結婚したら……という話をしていて、『仕事は続けても辞めてもどっちでもいい』、『夫婦ずっと一緒というのも窮屈だから、休日にはお互い好きなことをできる時間を作ろう』など、お金の不安に苛まれることなく、自由も与えてくれる人なんだろうなと。一度目の結婚は好きでずっと一緒にいたいという感情が先行して、他を何も考えずに失敗したから、今回は真逆の考えの元、結婚をしました」

里奈さんが再婚したのは29歳のとき。その年齢での再婚、相手は一回り年上ということもあり、両親は何も口出ししなかったという。相手の両親からは離婚した理由を聞かれたりはしたものの、41歳で初婚の息子の結婚に反対はしなかった。

「結婚の理由は、子どものことについてとだけ伝えました。お金のことは、今の相手との結婚に後ろめたい気持ちがあったから、黙っていました。

義母から前の夫のことを『結婚して子どもを望まない人なんているのね』と言われて、義実家は裕福そうに見えたので、この人の中にはお金で子どもを諦めなければいけないことがあるなんて思いもしないんだろうなって思いましたね」

【夫は子どもができても独身時代の生活をまったく変えなかった 次ページに続きます】

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