この春に、新生活を迎える方も多いことでしょう。
株式会社LIFULL(ライフル)(以下LIFULL、https://lifull.com/)が運営する、日本最大級の不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S(https://www.homes.co.jp/)」では、相鉄新横浜線・東急新横浜線(以降、新横浜線)の開業に伴い、賃料の上昇が続く相鉄本線・相鉄いずみ野線各駅の賃料上昇率を調査し、『賃料が上がっている相鉄線の駅ランキング』を発表しました。

新横浜線は「羽沢横浜国大駅」-「新横浜駅」間の相鉄新横浜線と、「新横浜駅」-「日吉駅」間の東急新横浜線で構成され、東急東横線・目黒線から直通運転をする東京メトロ南北線・副都心線、都営三田線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、東武東上線まで乗り入れを行ないます。
相鉄線沿線に居住する人の都心方面へのアクセスが飛躍的に高まるだけでなく、「新横浜駅」へもダイレクトアクセス可能で東海道新幹線も利用しやすくなります。交通利便性が高まれば当然居住ニーズも高まることが想定され、住宅価格や賃料にも影響が出ます。
それではさっそく結果をご紹介しましょう。

『賃料が上がっている相鉄線の駅ランキング』1位「ゆめが丘」、2位「相模大塚」、3位「南万騎が原」

LIFULL HOME’Sに掲載されている各駅から徒歩10分以内/築30年以内/30平方メートル未満(ワンルームタイプ)の居住用賃貸物件の平均賃料について、昨年からの上昇率の高い順に並べた『賃料が上がっている相鉄線の駅ランキング』は1位「ゆめが丘」(上昇率:+24.6%、平均賃料:54,975円→68,493円)、2位「相模大塚」(+23.7%、51,960円→64,297円)、3位「南万騎が原」(+19.6%、46,595円→55,710円)、4位「緑園都市」(+13.0%、58,571円→66,194円)、5位「弥生台」(+12.6%、50,624円→56,984円)という結果になりました。

※参考:相鉄線路線図 https://www.sotetsu.co.jp/about/services/transportation/

TOP5中4駅が「相鉄いずみ野線」の駅

特に相鉄線の支線である相鉄いずみ野線は、「湘南台」が終着でその先の接続がなく、横浜方面に出る以外の移動手段がありませんでしたが、今回のJR線および東急線との一連の相互乗り入れにより、飛躍的に交通利便性が向上したことによって、特に賃料の上昇率が大きくなったことが分かります。相鉄本線は終着の「海老名」で小田急線と接続しており、新宿方面へのアクセスを想定した賃貸ニーズが多いこともあって、+6.3%、3,892円の上昇に留まっているのとは対照的です。
また、横浜市と相鉄ホールディングス株式会社は平成25年4月に「相鉄いずみ野線沿線の次代のまちづくりの推進に関する協定」を締結しました(※1)。「誰もが暮らしたいまち」「誰もが活力あるまち」の実現を目指し、様々なイベントや町づくりが進められていることが功を奏し、街への注目度が高まっていることも背景にあります。

※1:横浜市・相鉄グループ「相鉄いずみ野線沿線 次代のまちづくり(FCP)」https://www.izuminoline-fcp.jp/

ランクインした駅はどんな街?

1位の「ゆめが丘」はLIFULL HOME’Sの「まちむすび」(※2)によると「田んぼや川が近くにあり、静かに暮らしたい人に向いている」一方で、住んで残念だと思ったところに関して「娯楽施設が少ない」「買い物が不便」という回答が見受けられました。新横浜線の開業に伴う駅周辺の開発も期待されます。一方で自然豊かな環境を残しつつ開発を進めるとの意向もあり、当面は交通利便性が向上した長閑な街を楽しむことができそうです。

2位の「相模大塚」はTOP5の中で唯一の相鉄本線の駅としてランクインしました。小田急江ノ島線も通り、交通利便性の高い「大和」(平均賃料63,429円)まで1駅という立地条件で、これまで「大和」より賃料水準が安価だったのですが、今回の開業に合わせて賃料が急上昇し、「大和」とほぼ同じ水準まで上昇しています。また「相模大塚」はファミリータイプの賃貸物件が多いことも魅力の1つです。

3位の「南万騎が原」は横浜市と相鉄グループによるリノベーションプロジェクトによって駅周辺の開発が進められており、豊かな自然と良好な住環境の双方を享受することができるのが魅力となっています。

※2:「まちむすび」は、気になる「まち」や知らなかった「まち」のことを実際に住む人の声や各種データから知ることができる、街の情報がつまったサービスです。
「ゆめが丘」https://www.homes.co.jp/machimusubi/kanagawa/yumegaoka_09570-st/

今借りるなら「特急停車駅」が狙い目! 新横浜線開業後に賃料上昇の可能性大!

全駅の平均賃料推移と特急・通勤特急停車駅に絞った平均賃料推移を見比べてみると、全駅では1年間で平均+5.5%の賃料上昇があったのに対し、特急・通勤特急停車駅は+2.9%に留まりました。

駅別の賃料データを調べてみると、特急・通勤特急停車駅が開業3年ほど前から賃料の上昇が発生しているのに対して、開業直前の1年~半年にかけて普通停車駅の賃料水準が遅れて上昇していることが分かりました。

このため、開業1年前との賃料上昇率を一律に比較すると、普通停車駅の上昇率が特急・通勤特急停車駅の上昇率を上回りました。つまり、開業には期待するものの開業前の賃料の値上げは頭打ちであったことになり、開業後にその効果が実感されるようになると、再び特急・通勤特急停車駅の賃料から先に上昇する可能性が高いと考えられます。

分析:LIFULL HOME’S総研チーフアナリスト
中山登志朗(なかやまとしあき)​

出版社を経て、1998年から不動産調査会社にて不動産マーケット分析、知見提供業務を担当。2014年9月にHOME’S総研副所長に就任。
不動産市況分析の専門家としてテレビ、新聞、雑誌、ウェブサイトなどメディアへのコメント提供、寄稿、出演を行うほか、年間多数の不動産市況セミナーで講演。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任。(一社)安心ストック住宅推進協会理事。

調査概要
【データ抽出期間】2021年12月~2022年2月と2022年12月~2023年2月
【対象物件】LIFULL HOME’Sに掲載されていた以下条件にあてはまる居住用賃貸物件
築30年以内、30平米未満、駅徒歩10分以内、賃料10,000~1,000,000円

 

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