住宅ローンの返済と教育費が、ない

妻は妊娠中に仕事をやめてしまい、専業主婦になると言い出します。

「私は母が教師として働いていたこともあり、女性が仕事を続けることが当たり前だと思っていました。専業主婦になりたいという妻に驚いてしまったんですね。それに対して妻は泣きわめき、“信じられない! 私は育児に集中したい”と言い出すのです。何とかなだめて専業主婦になることを受け入れました」

それから3か月後、妻は「人の親になるのに、家がないというのはおかしい」と言い始めたのです。

「妻は目的を達成するまで、言い続ける性格です。私は押しに弱いというか、“そんなにやりたいなら、いいよ”と流されてしまうタイプ。私は住宅ローン返済の大変さを知っているのと、実家近くの都心に住みたいこともあって、賃貸生活を続けていたのですが、妻は郊外の一戸建てがいいと言う。これはさすがにもめたのですが、私が折れた。そして横浜のはずれに、注文住宅を建てたのです」

土地と建物で6000万円近くかかってしまった。

「ウチの会社だとローンが組めてしまう。頭金も2000万円は入れましたからね。ただ、やはり固定資産税、ローン返済、メンテナンス費などはかかります。娘が生まれたら、さらにお金がかかる。妻は自分の貯金額を一切言わず、毎月の生活費は25万円を要求してくる。以前なら妻の言う通りにお金を払えたのですが、役職定年になるとローンと生活費でいっぱいいっぱい。このままでは住宅ローンはもとより、娘の教育費もなくなってしまうという危機感を覚えました」

そこで妻に「働いてほしい」と言ったところ、妻は「話が違う」と食って掛かって来ました。でもない袖は振れないので、社会復帰。すると、妻の外泊が増えたのだそうです。

「妻は仕事をやろうと思えばできるタイプで、英語も堪能。外資系の会社に入ったのです。3年くらいは特に何もなかったのですが、コロナ禍に入ってからは、外泊することが増えました。私がステイホームで家にいるからか、3日も家に帰らないことも」

その後も外泊は続き、どうしたものかとずっと静観していましたが、とうとう先日妻から離婚を言い出されてしまったのです。

「離婚したい理由として、年収が低い、声が大きく品がない、老人くさいというものでした。娘は妻が連れて行くと言います。私は妻のために郊外の家を買いました。ここで妻がいなくなってしまっては、住宅ローンを抱えた家が無意味になってしまう。それに娘と離れたくない。離婚を阻止するため浮気の証拠が欲しいのです」

【妻がベタベタしていたのは、外国人男性だった……その2に続きます】

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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