治安がいいとされている日本だが、行方不明者が年間約8万人いることは意外と知られていない。最新データ『令和3年における行方不明者の状況』(警察庁生活安全局人身安全・少年課)をみると、行方不明者の総数は減少傾向にあるが、年齢層別にみると、10代から30代の若年層は増加傾向にあり、全体の半数を占める約4万人もいる。若年層の人口は減っているにも関わらず、前年比約3000人の増加という結果は何を示しているのか。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは、「親御さんから、子供の行方不明や素行調査を依頼されるケースが増えています」と語る。今回の依頼者は、純子さん(専業主婦・48歳)。大学3年生の娘と連絡が取れず、アパートも解約されているとあり、山村さんに調査を依頼する。

上京した娘は、帰省のたびにキレイになる

依頼者・純子さんは静岡県在住です。心労から髪は真っ白になっており、デニムにトレーナー姿でした。買い物バッグのようなものの中には、大量の娘の写真が入っていました。

「主人には“放っておけ”と言われるのですが、心配で心配で……」

純子さんはもともときちんとしていた人なのでしょう。眉はアートメイクがされており、体形も整っています。しかし、今は身なりに構う余裕はないことが見て取れます。爪ものび、シワしわになった手を顔に当てて「生きていてくれればいいんです」と泣いている。

ピンチのときこそ、落ち着かねばなりません。今までの経緯を紙に書き出していただきました。

「娘とは、“友達親子”と言われるほど仲が良かったんです。主人が仕事で留守がちだったり、単身赴任をしていたこともあったので、親友であり、親子であり、一番大切な存在なんです」

小学校から高校1年生まではとても仲が良く、服を共有したり、2人旅に出かけたりしていたのだそうです。

「ただ、コロナのときに、私がいわゆる“コロナ警察”になってしまい、娘が“ママはそんなにバカだったの?”と私を拒否するようになったんです。東京の大学に行くと言い出しました」

娘を愛するゆえに、新型コロナウィルスから徹底的に守りたくなってしまう。外出禁止を強いたり、ヒステリックに怒鳴ってしまったこともあったそうです。

東京の大学に進学するのも純子さんは猛反対。しかし、夫が「娘の人生だからいいじゃないか」と許したのだとか。

「ただ、私の言う通りにしないのだから、制限はかけたい。月に1回は地元に帰ってくること。あとは、学費と家賃は払うけれど、その他の生活費はバイトでまかないなさいと言いました」

それに対して、娘は大喜び。第一希望の東京の公立大学に進学を決め、意気揚々と旅立って行ったそうです。

「帰省のたびに“ママ、おみやげ”と東京のお菓子を持って来てくれていました。ただ、コンビニでバイトしているはずなのに、高いお菓子ばかり買ってくる。そして、娘はどんどん痩せてキレイになっていくんです」

そこで、純子さんは“パパ活”をしているのではないか……とひらめきます。

「でも、ウチの娘が売春まがいのことをするわけがない。一流大学に通っているんですよ。そのときに、ニュースで有名美大に在籍していた20代の女性が、特殊詐欺に加担し、フィリピン、マニラの入国管理局に拘束されたニュースが耳に入ってきたんです」

まさか、娘は犯罪に加担しているのではないか……そう思いついたとき、娘は外出中だったそうです。

「友達とカラオケに行くと出ていたのですが、電話をかけても出ない。近くのカラオケボックスに電話をかけても、娘のような人はいない。発信は200回以上したでしょうか」

【核心に突っ込めない母・のらりくらりとかわす娘……次のページに続きます】

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