10年前の浮気では慰謝料300万円を得る

妻の写真を見せていただくと、59歳という実年齢よりかなり若い。体は引き締まっており、ツヤツヤの黒髪をポニーテールにして、かわいいランニングスコートをはいてピースサインをしています。

「もともと、新体操の選手だったので、体幹は鍛えられており、バランス感覚があります。体も丈夫で、お産も軽く、名前がついた病気はしたことがありません。動いていないと体がなまるらしく、朝は清掃、昼は定食チェーン、夕方は学童保育、夜は知人の寿司店でパートをしているらしいです。20年以上続けているのが、昼と夕方のパートで、私が役職定年になった55歳から朝と夜の仕事も始めました。妻は週6くらいで働いているので、年収は400万円近くあります。長期勤務しているからボーナスや有休もあるんですよ」

正雄さんは気付いていないようですが、定年後の夫と顔を合わせないために、妻が密かに部屋を借りたり、仕事を増やしたりするのは、よくあることです。

「そうなんですか……そんなことを相談する友達もいないんです。それなら妻が何をしているかを知りたいです。妻はたまに家に帰って来ると、溜まった洗濯物を片づけて、完璧に掃除をして、作り置きのおかずを作って、またどこかに出ていきます」

話を伺っていると、かなりの体力の持ち主。加えてあの若々しく可愛らしい美貌があれば、男性からアプローチされるはずです。

それにつけても、正雄さんが語る妻の姿が完璧すぎる。探偵の感覚的に違和感がある。社会的地位が高い人は、探偵とはいえ他人に理想の妻を語りがち。本当に優しいなら、何日も家を空けることはないはず。何かを隠している気配を感じます。

「妻は、顔を合わせているときは、朗らかにしているようにも見えます。それに、実は、妻は10年前に浮気をしたことがあるんです。その時も探偵さんと弁護士さんのお世話になり、相手の男性に“妻と別れてほしい”と言ったところ、その男性は社会的地位がある方だったので“すぐに別れます。これは迷惑料です”と不倫慰謝料の上限と言われる300万円をポンと支払ってきたんです。妻はこのことを全く知りません。その300万円の不潔さのようなものはぬぐえず、そのまま慈善団体に寄付してしまいました」

相手の男性は妻よりも15歳年下で、当時34歳だったと言います。

「妻に離婚をされるのも嫌ですし、妻の浮気が放任できるほど、僕は寛大ではない。妻とまともな夫婦になりたい。そのためには妻が行っている行動が異常であると本人に自覚してもらわなければならない。ですから調べていただきたいのです」

正雄さんに、「離婚を避けたいのならば、対等な立場でお話をしたほうがいいですよ」と伝えたのですが、「十分話し合おうとしたけれど、妻が避けるから、どうしょうもない。人の道を外しているのは妻です」とおっしゃるので、調査をすることにしました。

【妻のことを全く知らない夫……その2に続きます】

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/

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