取材・文/沢木文

「女の友情はハムより薄い」などと言われている。恋愛すれば恋人を、結婚すれば夫を、出産すれば我が子を優先し、友人は二の次、三の次になることが多々あるからだろう。それに、結婚、出産、専業主婦、独身、キャリアなど環境によって価値観も変わる。ここでは、感覚がズレているのに、友人関係を維持しようとした人の話を紹介していく。

「60歳にもなって男漁りをしている親友・聡子(60歳)が許せないんです」と憤っている玲子さん(60歳)。都内の女子大学の英文科で出会った2人は、40年近い友情をはぐくんできたが、最近絶交をした。

【これまでの経緯は前編で】

9歳の娘に耳栓をしてから眠らせていた

聡子さんが2回目の離婚をした直後、「仕事で海外に行くから、どうしても預かってほしい」と1週間ほどその娘を預かったことがある。

「当時、娘さんは9歳くらいだったかな。眠る前に、耳栓を器用につけて、白い帽子をかぶって壁を向いて寝るんです。ウチの2人の娘が驚いて、“どうしてそんなことするの?”と聞くと、“ママがそうしなさいって言うから”と答えたそうなんです。たぶん、離婚後の聡子は、男を家に引きずり込んでいた。だから娘の耳に栓をして、声を聞こえないようにしたんでしょうね。“ウチでは耳栓なんてしなくてもいいのよ”と言ったら、“していないと叩かれるから”と答えたんです」

そして、聡子さんは1週間後に娘を家に迎えに来た。行き先はヨーロッパだったらしく、たくさんのお土産を持ってきた。一緒に夕飯を食べることになったのだが、玲子さんの夫にボディタッチをしたという。

「ソファで野球を見ていた夫の隣に座って、“お世話になりました”と言いながら、太ももに手をかけたんです。ウチの夫は他人に体を触られるのが大嫌い。だから“わあ!”と驚いて、手を跳ね除けていました。聡子はきょとんとして“ごめんなさいね”って笑う。色目を使うとかそういうことではなく、自然にそうしてしまうのです。あれをやられると、女好きな男の人はコロッといっちゃう」

そんな聡子さんと付き合い続けたのは、やはり魅力があったから。グチを飽きもせずに「そうね」と聞いてくれる人はなかなかいない。

「しっとりと包むような魅力は彼女独自のものですからね。だから、彼女の周りには常に男がいて、男と付き合うたびに、女としての魅力が磨かれていった。常に男を切らさないんです。2年前に亡くなったご主人は、コロナの前から入退院を繰り返していたのですが、その合間にも彼氏がいたと思います。その人もまた銀座で見かけたんですよ。30代半ばの男と手をつないでいました。当時私たちは55歳。こっちはすっかりオバサンなのに、彼女は現役の女でした」

メイクをして髪を染め、スリムな体型を維持し、ワンピースやヒールを履いて外出する。男から愛される外見を整えるためには、窮屈なガードルを装着しなければならない。靴は痛くアクセサリーは重い。

「私といえば、楽なチュニックを着て、ペタンコサンダル。髪もショートでメイクもほとんどしません。隣にいるのは、すっかりお腹がポッコリ出て、頭髪もさみしくなった夫(笑)。私はそれで十分なんですけれどね」

【30歳になっても、引きこもりの娘をほったらかして、男三昧……次のページに続きます】

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