皆さんは将来の老後資金作りのために、iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用していますか? iDeCoは国が国民の資産形成のために用意した、メリット満載の私的年金制度です。今回は、iDeCoのメリットとデメリットを一緒におさらいしていきましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
iDeCoのメリットとは?
iDeCoがおすすめの対象者
iDeCoのデメリットとは?
まとめ

iDeCoのメリットとは?

iDeCoのメリットは、何と言っても税制優遇です。iDeCoは国が用意した資産形成プログラムであるため、税金面での優遇が充実しています。

それではiDeCoの「3つの税金メリット」について見てみましょう。

【税金メリット1】掛け金全額が所得控除の対象

iDeCoの掛金は、その全額を所得控除できます。「小規模企業共済等掛金控除」の対象となるため、確定申告や年末調整で申告すれば所得税の負担を減らすことができます。将来のために積み立てしながら、税金が軽減されるということが大きなメリットです。

所得税の計算は、収入金額から経費(会社員等の場合は給与所得控除)と「所得控除」を差し引いた「課税所得」に対して、税率をかけて計算します。iDeCoの掛金はこの所得控除額に上乗せされるので、「掛金×税率」の金額を軽減できることになります。

税率は「課税所得」が多いほど高くなりますので、掛金が多くなると節税効果も大きくなります。つまり、年収が高い人ほど節税効果は大きくなるのです。

例えば、 毎月の掛金が1万円の場合、所得税率10%、住民税率10%とすると年間で掛金12万円の20%にあたる2.4万円の税金が軽減されます。このペースで20年間積み立てたとすると、240万円の積み立てに対して、48万円もの税金が軽減されることになりますので、これを「運用収益」と考えることもでき、メリットの大きさを実感できます。

【税金メリット2】運用益が非課税

預金の利息や株式または投資信託などの運用益に対して、通常は20.315%の税金がかかります。

しかし、iDeCo の場合はそれらがすべて非課税となります。つまり、得た利益をそのまま全額再投資に回すことができるので、「複利」の効果を得ることができます。早く始めれば始めるほど「複利」の効果は大きくなります。

例えば、月々1万円の積み立てを20年間続け、年利回り5%の運用ができた場合には積み立てた元本240万円は約411万円に成長します。この411万円と240万円の差額171万円が運用益となりますが、その20.315%にあたる34.7万円が節約できるわけです。この税額軽減も大きなメリットとしてあげられます。

【税金メリット3】受け取るときに税制優遇がある

60歳以降に受給する確定拠出年金を「老齢給付金」といいます。老齢給付金の受け取りは、5年以上20年以下の期間に分割して受け取る「年金」か、一括で受け取る「一時金」か、または「年金」と「一時金」の組み合わせを選択することができます。

年金の場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」というように、積み立てた資金を受け取るときも税金優遇が受けられます。

まず、「老齢給付金」を年金で受け取る場合は、厚生年金などの公的年金と合算したうえで「公的年金等控除」が適用されます。65歳未満だと60万円まで、65歳以上だと110万円まで税金がかかりません。しかし、60万円あるいは110万円を超えた部分は「雑所得」の扱いとなり課税の対象となります。

一方、一時金で受け取る際は会社から受け取る退職金と同様に「退職所得控除」の対象となります。会社の退職金の場合は、勤続年数に応じて退職所得控除が増減しますが、iDeCoでは加入年数になります。

例えば、フリーランスの人が40歳から60歳になるまでの20年間積み立てた場合、退職所得控除額は800万円となりますので、一時金として受け取る金額が800万円以下であれば、税金はかかりません。

iDeCoがおすすめの対象者

基本的には、国民年金の被保険者であればiDeCoに加入できます。具体的には、次の条件に該当する方になります。

1. 国民年金の第1号被保険者

・20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、フリーランス、学生など

(国民年金保険料の免除などを受けている方、農業者年金の被保険者の方を除きます)。

2.厚生年金保険の被保険者(国民年金の第2号被保険者)

・企業年金制度のない会社員

・iDeCoに加入することを認めている企業型確定拠出年金の加入者

・確定給付企業年金・厚生年金基金の加入者

・国家公務員・地方公務員の共済組合員

・私学共済の加入者(iDeCoに加入することを認めていない、企業型確定拠出年金の加入者の方は加入できません)

3.国民年金の第3号被保険者

・20歳以上60歳未満の専業主婦(夫)など

4. 国民年金の任意加入被保険者

・60歳以上65歳未満で、国民年金の保険料の納付済期間が480か月に達していない人

・20歳以上65歳未満の日本国籍を有する海外居住者で、国民年金の保険料納付済期間が480か月に達していない人

以上がiDeCoの加入資格になりますが、なかでも自営業者やフリーランスの方は、厚生年金に加入している会社員と違い、国民年金以外に年金制度がないので、自助努力の一環としてiDeCoの活用をお勧めします。

iDeCoのデメリットとは?

iDeCoの最大のデメリットは、「60歳まで引き出すことができない」という点です。

iDeCoで積み立てた掛金は、「老齢給付金」として受け取ることを前提としているため、原則として60歳になるまで引き出すことはできません。また、60歳で引き出すには10年以上加入していることが条件なので、60歳になった時点で加入期間が10年に満たない場合は、10年を満たすまでの間は引き出しができません。

つまり、iDeCoの掛金は流動性を失うことになるので、60歳になるまでの間に必要な資金(日常の生活費や教育資金や住宅資金など)をしっかり把握し、それらを確保できることを確認した上でiDeCoの掛金の金額を検討する必要があります。

将来の老後資金のためとはいえ、身の丈以上の積み立てをすることにより生活が回らなくなって借金をするようなことになっては本末転倒ですので気をつけましょう。

まとめ

以上、今回は「iDeCoのメリットとデメリット」についておさらいしてきましたが、いかがだったでしょうか? 老後の資金作りには、NISAやつみたてNISAなど他の選択肢もありますが、iDeCoほど税金メリットが大きい制度はありません。せっかくの優遇制度ですので、自分のライフプランに合わせて最大限活用することをお勧めします。

生命保険や金融商品などを販売しない中立的なファイナンシャルプランナーは、相談者の立場に立って最適なリタイアメントプラン作りをお手伝いします。  

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

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