退職金をもらった翌年の税金が恐ろしいほど高くなると耳にして、退職前に不安になっている方もいると思います。
それは本当なのでしょうか? もし本当だとすれば一体どれくらいの税金を覚悟しておけば良いのでしょうか? 今回は退職金を受け取った翌年の税金についておさらいしてみましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来が分かりやすく解説します。

目次
退職金をもらった翌年の税金はどうなるのか?
退職金をもらった翌年の住民税は、どのくらい高くなる?
住民税の支払時期の注意点
まとめ

退職金をもらった翌年の税金はどうなるのか?

退職金を受け取った翌年の税金はどうなるのか。考えられる税金は、「所得税」と「住民税」の二つです。

まず、退職金にかかる所得税と住民税は原則として勤め先の会社が計算をして、源泉徴収するので、あとから自分で確定申告して納付する必要はありませんし、翌年の負担になることはありません。つまり、退職した翌年に多額の「税金」に悩まされるのは、退職金にかかる所得税や住民税のせいではないということになります。

それでは、退職金を受け取った翌年の税金で負担が大きくなるのはなぜでしょうか? それは「住民税」の負担が大きくなる場合があるということです。

退職金をもらった翌年の住民税は、どのくらい高くなる?

では、退職金をもらった翌年の「住民税」はどのくらい高くなるのでしょうか。それは、人によってまちまちなのですが、先ほど確認したとおり、退職金の大小が影響することではありません。受け取った退職金の「退職所得」ではなく、退職した年の「給与所得」に対する「住民税」の納付が、翌年に持ち越されてしまうことから生じる「負担感」だということになります。

「所得税」については、会社で源泉徴収されて納付までが済んでしまうので、翌年に持ち越されることはないのですが、「住民税」は計算期間が所得税と違って1年ずれることがその原因となります。

そもそも住民税は、前年の所得に対して課税される「所得割額」と、前年の所得に関係なく均等に課税される「均等割額」の合計金額から算出されます。ですので、前年度の所得が多ければ多いほど、翌年に納める住民税の「所得割額」が多くなるというわけです。

「退職金をもらった翌年の税金が恐ろしいほど高くなる」という現象は、退職して収入がなくなったにもかかわらず「住民税」を現金納付しないといけない「負担感」から生じる心理的なものともいえます。

住民税の支払時期の注意点

それでは、「住民税」の支払時期はどのようになっているのかおさらいしてみましょう。「給与」にかかる住民税の金額は、前年の1月1日~12月31日までの所得によって決まります。そして、翌年1月1日の時点で住所がある自治体に、その年の6月から納付します。

ちなみに、住民税の納付方法は「特別徴収」と「普通徴収」の2つの方式があります。「特別徴収」は、会社員などの給与からあらかじめ天引きされて徴収される方法で、一般的な給与所得者の多くがあてはまる納税方法です。

一方、「普通徴収」は自営業者などが確定申告をして、自分で住民税を納める方法を指します。普通徴収では6月末の一括払いか、年4回(通常は6月、8月、10月、1月)の分納を選択することが可能です。なお、「普通徴収」では、送付される納付書を使い、コンビニエンスストアや金融機関の窓口などで納めることになります。

給与所得者が退職した場合の、住民税の納付のタイミングと方法は以下の通りです。

【1月1日~5月31日に退職した場合】

1月1日~5月31日までに退職した場合、基本的には退職月の給与や退職金から、5月分までの住民税が「一括徴収」されます。もし、退職月の給与と退職金の合計よりも徴収される住民税のほうが多い場合には、「普通徴収」に切り替わり、自分で納付することになります。

【6月1日~12月31日に退職した場合】

6月1日~12月31日までに退職した場合、「退職月」の住民税だけは給与から天引きで会社が源泉徴収しますが、その翌月以降に納める予定だった住民税については、「普通徴収」に切り替わるため、自分で納付する必要があります。

この場合、自治体から「普通徴収」のための納税通知書が送付されます。ただし、会社に申請すれば、退職する月から翌年の5月分までの住民税を、退職月の給与や退職金から「一括徴収」してもらうことも可能です。

ちなみに、退職前に次の再就職先が決まっている場合には、転職先の会社で「特別徴収」を継続する方法をとることができます。以上のように、住民税の金額は前年の所得によって決まるので「後払い」となるため、前年に多くの給与収入を得た状態で退職した場合には、翌年に多額の住民税を納めることになります。

まとめ

以上のように「住民税」は「後払い」のため退職後に納税通知書が送られてきますが、金額を見て驚かなくても済むように、あらかじめ住民税額を試算して退職金の一部を納税準備金として確保しておきましょう。

また、今回は税金を取り上げましたが、他にもこれまで会社で払っていた健康保険や国民年金などの支払いも別途生じてきます。退職後の生活費なども考慮したうえでライフプランを作ってしっかり準備しておくことをお勧めします。保険や金融商品などを販売しない、中立的なファイナンシャルプランナーは相談者の立場に立って最適なリタイアメントプラン作りをお手伝いします。 

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

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