子どもが私よりも義母に懐くように
子どもが大きくなるにつれて、義母とは子育てについての考えが合わなくなっていったそう。そして、子どもの自我が芽生えてからは、母親である自分よりも義母を慕うようになってしまったと言います。
「子どものイヤイヤ期に入って、優しくしたいと思っていてもどうしてもできないときが増えていきました。トイレトレーニングもうまくいかず、ご飯も洋服も気に入ったものしか受け入れてくれなくなって。一進一退と思いつつ、気長に取り組んでいたのですが、義母は子どものいいなりなんです。それに子どもがわかっていないと思っているのか、『嫌なことばかりさせて嫌なママですね~』だって。
お菓子の制限もお構いなしだから、いつからかぐずりだすと『バーバー』って言いながら義母を探して抱きつくようになってしまって……。私と目が合った瞬間に、義母の服の中に隠れようとしたときは愕然としましたね」
昨年に祖父が亡くなり、義母がやって来るペースは減ったものの、逆に家に呼ばれるようになったとか。それだけなら無視することも可能でしたが、冒頭に語っていた通り、子どもが義母に会いたいと毎日ぐずるようになってしまったそう。子どもが家族よりも友だちを選ぶようになるまで待つしかないのかと、義母に頼ってしまった子育てを後悔しています。
「義父から私たちの家に行き過ぎだと注意されたみたいで、義母があまり来なくなったんです。ホッとしたのもつかの間、娘が義母に会いたいとぐずるようになってしまって……。その泣き叫ぶ声に追いつめられている毎日です。
今義母から『働きに出るなら孫の面倒は任せて!』と言われています。本当なら働きに出たかったんですけど、これ以上娘を取られたくない。身動きがとれなくて困っています」
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。