取材・文/ふじのあやこ
離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ】
今回お話を伺った梨花さん(仮名・41歳)は37歳のときに結婚して、現在は旦那さまと子どもとの3人暮らしをしています。梨花さんは千葉県出身で、両親と3歳上と1歳上に姉、2歳下に弟のいる6人家族。大学のときの友人だった男性と、36歳のときに共通の友人の結婚式で再会して、その日のうちにプロポーズをしてしまったとか。
「友人の中で結婚していないのはその男性と私だけでした。お互いにそのときもパートナーがいなくて、これからも一生独身なのかもという不安を、お酒片手に語り合っていたんです。そのときに、『もう私たち結婚したらいいんじゃない?』とプロポーズまがいの発言をしてしまい、相手は少し考えてから『じゃあ結婚に向けて付き合おう』と。その4か月後に入籍しました」
結婚した当初は“1人じゃない”という嬉しさがあった
入籍までの期間はあっという間だったと振り返ります。新居探し、お互いの両親への挨拶など最初からバタバタだったそう。
「最初からいつまでに籍を入れようと決めていたわけじゃないけど、まさに”勢い”に頼り、すぐに同棲をして1か月ほどでまぁ悪くないかという判断をするとすぐに新居探し、そして引っ越しの際にお互いの両親への挨拶を済ませたという感じです。お互いの両親には交際期間があまりないままに結婚すると伝えづらかったので、期間は多少盛りました(苦笑)。友人期間に共通の話題があったのでバレずにすみましたし、お互いいい歳なのでそこまで詮索もしてこなかったですから」
入籍の際に、子どものことについても話し合ったと言います。
「年齢のこともあったので、できればいいということで作ることにしましたが、不妊治療などは行わないことを決めていました。そしたら、入籍して2か月ほどで妊娠がわかって。最初は本当に嬉しかったですよ。1年前には想像もしていなかった賑やかな未来がやってくるんだなって。結婚当初はもう1人じゃないんだってすごく心強かった。そんな気持ちを抱けたことは、友だち結婚みたいなものだったけど、ちゃんと愛情を持って家族になっていけるんだろうなって自信にもなりました」
【結婚生活を「愛情がない」と言い切ってしまう。次ページに続きます】