取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ

今回お話を伺った陽子さん(仮名・38歳)は32歳のときに結婚相談所で知り合った男性と結婚、現在は旦那さまと子どもとの三人暮らしています。陽子さんは千葉県出身で、両親と4歳上の姉がいる4人家族。母親の病気がきっかけで「結婚しなくてはいけない」という気持ちが芽生え、結婚相談所に登録。婚約中に妊娠が発覚するも流産してしまいます。陽子さんは一時結婚に後ろ向きになってしまうも、ずっと側にいてくれた旦那さまと結婚を決意しますが……。

「子どもができたとわかったときには戸惑ったものの、やっぱり嬉しかったんです。だからお腹の中に短期間しかいなかったとしても失ったときのダメージが大きくて。そのときはまだ仕事をしていて、会社の誰にも話していなかったので職場では普通にできました。でも、夫と2人きりになると『いなくなった』辛さが溢れ出してきた。取り乱したこともあったのに、夫はずっと側にいてくれました」

義両親の心無い言葉に結婚は破綻しかけた

お互いの両親への挨拶は軽い挨拶だけ行うことに。その挨拶の場で義両親は流産したことを知っていた上で、あらゆる検査を受けてから籍を入れたほうがいいと助言してきたそう。流産の事実は2人だけの秘密にするはずだったのにと陽子さんはここで一度結婚をやめようとしたとか。

「夫からは『最初に挨拶に行くと言ってから期間が空く理由を伝える必要があった』と言われました。とても納得できるものではなかったです。

それに義両親は流産の原因が私だけにあることを前提に、結婚前にしっかり検査を行うべきと言ってきました。『流産の事実があるんだから』と。私は『夫婦で話し合います』として家を出た後にすぐに夫に結婚をやめたいと伝えました。『あの義両親がいるのに、それでもあなたと結婚したいと思えない』など酷いことを言ったと思います」

結婚については2人で話し合った結果、旦那さまの「自分の両親と一切交流しないでいい」という条件を出してきたそう。

「そこまで思ってくれているならと、上から目線な言い方になってしまうんですが、夫とその条件があるから結婚しました。夫からの条件として、私に専業主婦をなってほしいとのことだったので入籍前に仕事を辞めました。働きたい気持ちはあったんですけど、夫だけに条件を飲んでもらうのは気が引けたので。

その条件は婚姻届受理証明書とともに紙に書いて保管しました。公的なものにするなんて考えには及びませんでした」

【「専業主婦は世間知らず」の言葉に夫の正体を知った次ページに続きます】

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