高校の同級生と結婚したことでお互いの実家が近い距離に

慶子さんは大学へ通う中、高校の同級生だった男性と交際を始め、27歳のときに結婚します。

「夫とは高校時代から仲が良かったわけではなく、卒業して共通の知り合いを経て再会して、そこから結婚に至りました。高校時代の記憶は同じクラスにもなったことがないのでほとんど残っていません。

お互いの家は車で15分ほどの距離で、夫の実家に結婚のご挨拶に行ったときに急遽義母が私の両親とも一緒に食事したいと言い出して。結局母親しか来られなかったんですけど、母親と2人きりの帰り道でグチグチと文句を言われたことを覚えています。たしか『断ったら角が立つし、行くとなったらそれなりの恰好をしていかなければならないから、気も遣うし』と。お互いの実家が近いと、こういうことが急に起こるんだなって最初のご挨拶から勉強させてもらいましたね」

結婚から程なくして慶子さんの妊娠が発覚。新居はお互いの職場が近い都内に構えていたそうですが、母親はもちろん、義母も様子を見に何度も家に来てくれたとか。

「私はつわりがひどくて、そのまま働いていたものの何日も有休を消化しながらなんとか乗り切った感じでした。その中で夫も働いていたので、母親に買い物などを頼んだり、義母が来てくれたり。でも、皆さんあると思うんですが、義母に何かを頼むのは気まずいですよね。それにしんどかったとしてもずっと横になっているわけにはいかないし。本音を言えば母親だけに来てほしかった。

でも、今の状態に比べれば、当時はまだ私のためにしてくれていることだったので、しんどいなりにも幸せな日々でした」

その後慶子さんは女の子を出産。忙しく子育てに追われている最中に義母からは2人目の催促が始まります。娘に先天的な異常が見つかり、手術で無事完治することができるも、夫婦で話し合って2人目を作らないことに決めたそう。しかし、その思いに義両親は納得してくれず。

さらには夫婦関係の悪化とともに父娘間の不仲も重なっていきます。【その2に続きます】

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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