取材・文/ふじのあやこ

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。(~その1~はコチラ

今回お話を伺った慶子さん(仮名・43歳)は、27歳のときに結婚して、現在は中学生になる娘さんとの3人で暮らしています。結婚して程なく妊娠が発覚。辛いつわりに悩まされつつも無事女の子を出産します。

「ひどいつわりに加えて、切迫流産などもあり前もって入院することになりましたが、無事生まれて来てくれたときには嬉しさでいっぱいでした。私は元々夫の立ち合いも遠慮していたので、出産に立ち会いそうな勢いの義母も制することができました」

わずか数か月で心臓に異常が見つかり、1歳で手術を受けることに…

産後は少しの体調不良はあったものの、お宮参りには両家族とも参加。しきたり通り、義母が赤ちゃんを抱いて写真に納まったと言います。

「昔のしきたりでいえば、父方の祖母なんですよね。私も調べて初めて知りました。最初に抱いてもらったのは義母ですが、もちろん私の母親が抱いた写真も撮りましたし、私や夫との写真もあります。まぁ一番抱いていたのは義母でしたけどね。ああいう場所に行くと、やっぱり嫁いだということなのか、義両親のほうが遠慮なしに子どもに接してきて、両親は少し離れて様子を見ているといった感じでしたね」

その後、子どもに異常が見つかり、投薬や通院などを経て、わずか1歳で手術を経験することに。慶子さんは辛い日々だったと当時を振り返ります。

「心臓に疾患が見つかって、しばらくは様子を見るなど自然治癒が望めるものだったのですが、私たちの子どもは自然治癒に至らなくて手術をすることになりました。その後はしばらくの経過観察を経て、今では他の子と変わりはないのですが、やっぱり心臓なだけあって、子どもが動き回っていることだけでも過敏に反応するようになってしまって。

そのことが原因だとは言いたくないんですが、『あんな運動をさせるな』など夫から強く言われる機会も増えて、『いつも側にいないくせに』と私も言い返すようになってしまって。次第に夫婦仲はこじれていきました」

かみ合わない夫婦、親子、祖母と孫。次ページに続きます

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