コロナ禍により生活様式が大きく変わった昨今。30・40代においてコロナ禍で増えた時間1位は「家事」という調査結果が出ており、通勤時間が減ってもその分家事をやってしまう悪循環に陥っている人が少なくないようです。そこで、パナソニック株式会社が、リアルな生活実態を知ることで“今”を深堀りすべく、家事に関するライフスタイル調査を実施しています。
夫婦間のすれ違いは、「夫の“知らぬ家事”」からかもしれません…。この言葉にドキッとした方、心当たりのある方は、記事を参考に妻の今の気持ちを推し量ってみてはいかがでしょうか?

■コロナ禍での「家事負担」と「家事分担」、男女の差は埋まらず

▷家事にかけている労力・負担は、男女ともに増加傾向

コロナ前とコロナ中では、男女とも家事負担が増加していました。在宅時間が増えたことで、ついつい家事をやってしまう、やらざるを得ない人が増えたのではないかと推測されます。

また、30~40代の共働き世帯では「コロナ前と比べコロナ後は家事負荷が増加した」と回答した女性が男性を上回っており、とくに平日は3割近くの女性が負担増を感じていました。

▷共働き夫婦の家事分担比率は大きな変化なし

コロナ前とコロナ中の家事分担比率では、大きな変化が見られませんでした。しかし、男性視点では「男女でほぼ半々」に分担していると感じている反面、女性視点では「夫23.9%:妻76.1%」となっており、夫婦が平等に家事分担するのはまだまだ難しいようです。

自宅で仕事をすると、かえって家事の総量が増えると感じた人は、共働き女性の半数に上ります。しかし男性は36.6%にとどまっており、このあたりの差が前述の「家事分担比率の男女の意識差」につながっているとも考えられます。

■妻はもはや諦めの境地!? 「家事分担」を求めなくなった夫婦

昨年とコロナ中の肉体的・精神的な疲労度の変化を見ると、昨年は仕事で疲れている人のほうが多く見受けられました。女性はコロナ中に家事への疲労度がアップしており、夫婦ともに在宅時間が長くなっても“妻の負担減”にはつながらない様子が垣間見えます。

▷「共働きなら家事分担すべき」と考える人が減少。男性は17.2ポイントも下落

緊急事態宣言発令をはじめとするコロナ禍を経験した後の今回の調査では、「共働きなら家事も夫婦で分担するべき」と考えている人が昨年の調査に比べ大きく減っていました。男性は「分担するべきと思う」人が75.6%から58.4%と17.2ポイントも減少。女性は12.8ポイント落ちており、「以前よりも家事の負担が増えているけれど、パートナーに期待するよりも自分でやってしまったほうが早い」と諦めの境地に達してしまった、すなわち“諦め妻”が増えているのかもしれません。

▷コロナ禍がきっかけ? 夫婦間のいさかいは昨年に比べ約半減

不思議なことに、妻への家事負担が増えているにも関わらず、夫婦げんかや「夫婦共疲れ」による夫婦間トラブルは減っていることがわかりました。

互いに在宅勤務へと環境が変わっても、家事に対する意識や行動が変わらない夫。そんな夫への不満はあるものの、世界規模でドラスティックに変化している現状では、揉めるよりも出来る範囲で協力し合ったほうがいいと割り切り、吹っ切れた人が少なくないのかもしれません。

■「しない家事」へシフトしたい諦め妻たち

▷家事代行や家事をシェアできる家電に興味がある・取り入れてみたい女性は昨年より増加し、しない家事ニーズは過去3年でピークに!

在宅時間が増えたことで、仕事の合間やちょっとしたすき間時間に家事をこなす妻の、エニタイムな家事の負担が増えている現実。家事代行や家電をうまく使うことで、自分の手を煩わさずに家事を済ませられ、家事の質も上がる。女性たちからは、そんな「しない家事」へのポジティブな意見が高まっており、あらゆるツールを駆使して家事への負担、労力を減らしたいというニーズが高まっていることがわかりました。これは過去3年間の調査でも最高の数値。

思うように家事分担するのが難しいのであれば、気兼ねなく使える手段をうまく活用したい妻。一方の男性は便利な家電への興味は減少傾向にあります。このことから、「自分も家事をやっているつもり」、「ツールに頼らなくても十分自分たちでこなせる」という夫の勘違いやすれ違いに悩む女性が多いのではないでしょうか。

▷便利なツールに対する男女差が生まれる理由は?

便利なツールへのポジティブな感情に、なぜ男女差が生まれるのでしょうか。ひとつには、在宅期間中に普段より多くの家事を担ったことが自信につながり、妻にどれだけの負担増加が生まれているかを想像せず「夫婦だけでも十分に回していける」と結論づけてしまった可能性が考えられます。

在宅期間中、困ったときはまず母親に声をかける子どもたち。声をかけられたりトラブルが発生すると対応せざるを得ない母親。ちょっとしたすき間時間に手の届くところを掃除したり、消耗品を補充したり、断続的に家事をこなす女性とそれに気が付かない男性。こういったところにも、家事に対する意識の差があるのかもしれません。

■夫婦円満の秘訣は、「パートナーの大変さ」を知ること

▷コロナ後を経て、男女とも家事の大変さを痛感

様々な制約があった自粛期間を過ごしたことで、男女ともに“家事はやっぱり大変だ”と感じる人が増えました。また、男性は32.8%、女性は31.9%が家事について夫婦間の理解が深まっており、コロナ禍は、家事に対する考え方にも影響を与えたと考えられます。

▷「知らぬ家事」の大変さに気付いている男性は、「しない家事」のニーズが高い!

家事の大変さに気付いた男性は、気付かない男性よりも、家事を家電に任せて負担を減らす「しない家事」のニーズが11.4ポイントも高いことがわかりました。家事の大変さに気が付いたからこそ、任せられることは委ね、その分の手間や時間を違うことに有効に使う。そのことで心と体に余裕が生まれるということを身をもって体験したのかもしれません。

▷男性の「知らぬ家事」がない家庭ほど、パートナーシップも良好!

家事の大変さを互いに理解することは、夫婦関係にも影響を与えるようです。

コロナ禍をきっかけに“夫婦で”家事の大変さを理解した人は、理解していない人よりもパートナーシップが良い傾向が見られました。男性が「夫婦で理解を深めた」と自覚している場合は18.2ポイント、女性側が自覚している場合は23.5ポイントもの開きが見られ、「家事の大変さを分かち合う」ことが夫婦仲を深まる秘訣であると考えられます。

■家電に家事を任せる「しない家事」で、おうち時間を充実させよう

コロナ禍による自粛生活を経て、今よりも家電に家事を任せて生活を充実させたい、楽しみたいと考えている共働き世帯は約8割にのぼります。女性のほうがその傾向は強いようで、男性よりも12.3ポイントも高い人が「自粛生活をきっかけに、家電に任せて生活を充実させたい/楽しみたいという気持ちが強まった」と回答しています。今後、家事とどのように向き合っていくか夫婦で話し合い、「しない家事」を増やすことで、おうち時間はより充実すると言えそうです。

▷毎日のくらしをラクにするために役立つ家電No.1は「食洗機」!

家事を任せることで生活にゆとりが持てる「しない家事」のニーズは、家電ランキングからもうかがえます。
自粛生活をきっかけに、ニーズが高まっている家電1位は「食洗機」。僅差で「ロボット掃除機」がランクインしており、いずれも14%以上の人が欲しいと回答。4位は「洗濯乾燥機」となっており、“自動で家事を任せられる”機能を持つ家電が人気です。最新家電は省力化のみならず、手作業以上の働きを持つ機能が満載なので、家事の仕上がりのベースアップも図れますね。

***

いかがでしたか? 最近、家事に対する小言がなくなったのは、もしかしたら妻の諦めなのかもしれません…。反対に知らぬ家事をなくしていけば、夫婦間の理解がより深まるかもしれませんよ。

【調査概要】 2020年 30・40代夫婦のライフスタイル調査第4弾
調査対象:関東(1都6県)・関西(2府4県)に在住の30〜49歳既婚男女計1,328人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年6月26日(金)~7月3日(金)
※調査結果の数値は小数点以下を適宜四捨五入して表示しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
※リリース中の「コロナ前」「コロナ中」「コロナ後」とは、それぞれ「緊急事態宣言発令前」、「緊急事態宣言発令期間中」、「緊急事態宣言解除後」を指します。

 

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