Stay Homeの経験を通して、家族間での家事分担へも変容の兆しが見られるようです。こうした変化への対応の仕方によって、夫婦間の「絆」に大きく影響を与えているようです。

「ゆとりうむプロジェクト」が、2020年7月に全国20歳~49歳の既婚有職女性400人に対して、アフターコロナの家事実態調査を実施して公表しておりますのでご紹介いたします。この調査結果を、ご夫婦の「絆」を深めるためのヒントにしていただきたいと存じます。

■新しい生活様式で共働き夫婦がうまくいくには? 新型コロナで明らかになった「ゆとり」の重要さ。鍵は「家事分担」にあり

新型コロナの流行で多くの人にとって在宅時間が増えており、その分家事時間が増える傾向があります。「テイクアウト」「レトルト」といった効率化を実践している家庭も多いようです。在宅時間を活用できる分、「下味冷凍」といった、手作りでありながら時短につながるやり方も、効率化には欠かせないでしょう。

他方で「家事分担の必要性」を感じたと回答した人の割合も5割を超えており、夫婦間での分担は必要性を増しています。新型コロナの流行は、多くの人にとっては夫婦間の仲を深めるという結果が出ていますが、これから在宅ワークをはじめとする「新しい生活様式」が定着していくなかで、夫婦間で心と時間のゆとりを確保することが重要です。新型コロナは流行を繰り返す可能性があり、「いざ」というときに対応できる余裕が必要なのです。

■調査での具体的な質問と回答の内容

▷「あなたは、Stay Homeを経験して、家族間での家事分担の必要性を感じましたか」という質問には…

「強く必要性を感じた」「必要性を感じた」が54.1%。過半数以上の人が、自粛期間をきっかけに家族間での家事分担の必要性を感じています。

▷「新型コロナウイルスによる緊急事態宣言解除以降の家事分担について、自粛期間の前と比べて、夫婦の協力する機会について変化がありましたか」という質問には…

「とても増えた」「増えた」と答えた人が37.8% 「変わらない」60.3%。必要性を感じてはいるが行動に移せていない夫婦が多い結果に。

▷「緊急事態宣言解除後、あなたの心理的変化に最も近いものをお答えください」という質問には…

「心のゆとりがほしい」29.0%「時間的ゆとりがほしい」28.5%。コロナ禍をきっかけによりいっそう時間や心のゆとりを求めている結果に。

▷「新型コロナウイルスの流行を受けて、あなたの家族関係は変化しましたか」という質問には…

「新型コロナウイルスの流行を受けて、あなたの家族関係は変化しましたか。(お答えは1つ)」という質問に対して、「家族との絆が深まった」と答えた人が28.3%でした。

一方、「家族の仲が悪くなった」と答えたのは5.8%「特に変わらない」と答えたのは62.5%でした。

▷家族との絆が深まったと答えた人の中で、夫婦で家事分担をするためにしている対策を聞いたところ…

「家事の役割分担、振り分けを徹底した」45.9%「家事シェアボードを使っている」32.4%「密な会話を心がけている」32.4%という結果となり、絆が深まった家族は家事分担やコミュニケーションを工夫して徹底していることが分かりました。

▷「新しい生活様式の中で、あなたのご家庭で料理の効率化に向けて実践していることをお答えください」という質問では…

「作り置き」38.5%「下味冷凍」18.8%と作り置きや時短料理で工夫していることが分かりました。

■コロナ禍時代に家族の絆を深めるには、家事役割分担の徹底と夫婦の会話でコミュニケーションをとることが秘訣

コロナ禍による在宅時間の増加とともに家事負担が増え、よりいっそう夫婦間で家事協力の必要性が高まり、お互い行動に移すことが求められるようになりました。

それとともに時間のゆとり、心のゆとりが求められている傾向が今回の調査でわかりました。家族の絆が深まったと答えた人の多くが家事の役割分担や工夫をしており、時間のゆとり=心のゆとりをもつことが家族の絆にもつながっていることがわかります。

そのためには家事の役割分担を徹底して、家事シェアボード・アプリなどを使ってお互いの役割を可視化することも大事です。また、ツールを使ったコミュニケーションだけでなく会話を心がけたコミュニケーションをとることで信頼関係を構築することも必要だということが分かりました。

■夫婦の絆を深める「ゆとりを産むくらし」のノウハウ

新しい生活様式の中で実践していること1位は「作り置き」でした。作り置き以外にも家族の会話を増やしたり、料理時短ノウハウなどがたくさんあります。「ゆとりうむプロジェクト」が提供しているノウハウも併せてご紹介しましょう。

▷コミュニケーションを深める空間づくりの工夫

居住地空間では、リビングなど家族で過ごす空間でのつながりを持ちつつも、仕事に集中できるスペースがつくれます。場合によっては、誰かの専用スペースではなく、お父さんやお母さんが集中して仕事をするときは仕事部屋として、子供がオンラインで授業を受けるときは勉強部屋として、家族で共用する“書斎”としてオン、オフを切り替えることができます。

▷「下味冷凍」

「食トレンド大賞」を受賞した「下味冷凍」は、フリーザーバッグに調味料をいれて冷凍するだけでメインおかずがラクラク完成します。料理後のフライパンにこびりついた汚れを落とすのも面倒な時は、フライパン用ホイルをフライパンにひくと便利です。これだけで油がこびりつきにくく、上手に焼ける上に、フライパンやグリルを洗う手間が省けます。

▷「顆粒みそ×ウォーターサーバー」で時産ごはん

顆粒みそをウォーターサーバーで出したお湯で溶かせば家族の朝ごはんづくりがラクラク。顆粒タイプの味噌汁はみそをしぼり出す手間がなく、溶けやすいため、時間のない朝にも便利です。

▷「市販の調味料」で時産ごはん

「そうざいの素」や「チャーハンの素」を使えば簡単に調理ができます。種類も豊富で献立を考える手間が省けます。

*****

今後、ますますリモートワークが定着し、在宅時間が増加していくことを考えるならば、夫婦間で家事協力、役割分担の再構築は不可欠と言えそうですね。ただ単に生活様式を変えるだけでなく、家族の絆を深める工夫や、これまでの家族関係について新たな認識に立つことこそが、このコロナ禍において「新しい生活様式」に移行できたと言えるのではないでしょうか?

 

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