新型コロナウイルス発生により、内閣府の発表によると2020年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で1~3月期から7.8%、年率換算で27.8%減りました。新型コロナウイルスの感染拡大で、リーマン・ショック後の09年1~3月期の年率17.8%減を超える戦後最大の落ち込みとなっています。
一方で、日経平均株価は8月の月間で1,429円76銭(6.58%)上昇し、月間での上昇幅としては3カ月ぶりの大きさとなるなど、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復する兆しもみられています。
株式会社ZUUでは、月間400万人を擁する金融メディア「ZUU online」( https://zuuonline.com/ )ユーザーを対象に、Withコロナ時代の投資活動についてのアンケート調査を行い、その内容の一部を発表しておりますのでご紹介いたします。
Withコロナ時代におけるみなさまの、今後の資産運用の参考にしていただけましたら幸いです。
■昨年度と投資家の投資意欲に変化は見られるのか?
昨年度と投資結果を比較したところ、昨年度の投資結果から大幅に増えたと答えた個人投資家は4%、増えたが38%と 全体の40%以上が昨年より良好な結果を得ていることがわかりました。
一方で、減ったと答えた個人投資家は17%で、大幅に減ったと答えた4%の方とを合わせると全体の1/5と少ない結果になっております。このことから、新型コロナ影響下にあっても多くの方は、比較的、好調な運用状態であると言えます。
では、今年度の投資方針について聞いてみますと、今年度の投資方針は資本金の量を増やすと答えた方が36%、高リスク商品の割合を増やす回答された方が12%、クラウドファンディングなど新しいものにチャレンジすると回答した13%を含めますと、全体の51%がアクセルをかけている状態であることが伺えます。
また、資産運用の全体構成を見直すとする個人投資家が31%と高くなっており、 今後より注目する資産運用方法へ変更する意欲が見られます。
一方、投資金額の量を減らす投資家は2%と低く、低リスク商品の割合を増やすと回答した6%と合わせても、ブレーキがかかっている状態の方は少ないようです。
■個人投資家は、今何に投資しているのか?リスク回避と対策は?
資産の保有状況についてもご質問をしました。
個別株式/投資信託は80%を超え概ね全ての方が保有していることがわかりました。
近年の資産運用として、暗号資産(仮想通貨)を運用していると回答した方が35%、クラウドファンディングと回答し方が30%と保有割合が1/3近くと伸びており、債権の保有率より高くなっています。この保有割合は、不動産投資に並ぶもので、新しい金融商品が一般的な投資手段となっていることが伺えます。
また、運用資金を増加する個人投資家と運用資金を増やさない(現状維持)及び投資額を減少すると回答した個人投資家とを比較してみますと、傾向値に大きな差が無いものの、以下の点に差が見られました。
1:日本国債・社債の保有が多く、外国国債の保有が低い
2:FX/外国為替、不動産信託、 クラウドファンディングの割合が高い
総じて保有商品が分散していること、また長期・安定的な資産と短期・流動的な資産をバランスよく持っているものと推察されます。なお、保有資産額に大きな差異は見られませんでした。
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今回の調査から、新型コロナウイルスの影響がある中、個人投資家は投資額を増やすことを考えているようです。また近年、暗号資産(仮想通貨)やクラウドファンディング を保有する人も増加傾向にあることから、「小口分散投資 」「少額投資」に関して、ユーザーの投資スタイルにも変化や多様性が見られるのではないでしょうか?
「人生100年時代」と言われる長寿社会において、“個人が自分の人生を経営する時代”に向かっています。老後のために、大切な資産を守りながら確実に増やすためにも、どうぞ慎重で安全な資産運用をお心掛けください。