19世紀フランス象徴主義を代表する画家、ウジェーヌ・カリエール(1849-1906)の展覧会が、東京・新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催されています。(~11月20日まで)
カリエールは、保険業を営む父の反対を押し切って20歳でパリに出て、エコール・デ・ボザール(国立美術学校)で学び、画家をめざしました。
30歳を過ぎた頃から、独自の様式を確立。伝統的なサロンでの活動に甘んじることなく、サロン・ナショナルやサロン・ドートンヌなど、新しいサロンの創設に積極的に参加しました。
本展は、喉頭がんのために57歳で亡くなったカリエールの、没後110年にあたって開催される展覧会です。
本展の見どころを、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館の主任学芸員、小林晶子さんにうかがいました。
「セピア色の画面にぼんやりと浮かび上がる人物像や母子像で知られる、19世紀フランスの画家ウジェーヌ・カリエール。本展覧会は、カリエールのご子孫の全面的な協力のもと、個人所蔵作品を中心に、油彩・素描・水彩など88点を展示します。
カリエールの代表的なテーマである母子像や日常生活、妻や子どもたちの肖像、風景画など、親密な光景を幻想的に表現したカリエールの真髄を感じていただける展示です」
カリエールの温かい眼差しを、ぜひ会場で間近にじっくりご覧ください。
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【没後110年 カリエール展】
■会期/2016年9月10日(土)~11月20日(日)
■会場/東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
■住所/東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階
■電話番号/03・5777・8600(ハローダイヤル)
■料金/一般1300(1100)円 大高生800(600)円 65歳以上1100円 ( )内は20名以上の団体料金 ※中学生以下無料
■開館時間/10時から18時まで、金曜日は20時まで(入館は閉館30分前まで)
■休館日/月曜日(ただし9月19日、10月10日は開館)
■アクセス/JR新宿駅西口より徒歩約5分
取材・文/池田充枝
1989年「サライ」