去る7月31日、昭和を代表する名横綱・元千代の富士の九重親方が膵臓(すいぞう)がんのため東京都内の病院で死去した。61歳だった。横綱在位は59場所、59連勝記録など、記憶にも記録にも残る横綱で、今でも眼を閉じればウルフスペシャルと呼ばれた豪快な上手投げが浮かんでくる。
その弔いと言うつもりはないが、この機会に九重親方が人生を捧げた相撲に改めて目を向けてみてはいかがだろうか? 8月11日から28日までの18日間、東京駅前にある商業施設『KITTE』(キッテ)にて『はっきよいKITTE』というイベントが開催される。東京は丸の内にて相撲の魅力を改めて体感ができる催しである。
『はっきよいKITTE』では相撲を見て・触って体感できる『大すもう展2016』や、本物の土俵を設置して子供たちが親方に挑戦する『ちびっこ相撲KITTE場所』などが実施されるほか、最終日には全幕内力士による取組が行われる『大相撲KITTE場所』が予定されている。
通常の巡業と違い、一日のみの開催ではないのが嬉しいところ。18日間もあれば都合が合う日を選んで、ゆっくりと大すもう展を閲覧できることだろう。
催しも充実している。まず初日には『はっきよいKITTE土俵開き』が朝10時から予定されており、元高見盛の振分親方やロバート(お笑い芸人トリオ)が登場してのトークショーが行われる。現役時代は取組だけでなく独特な所作で土俵を盛り上げてくれた振分親方であれば、相撲の魅力を存分に語ってくれよう。
さらに世界にひとつだけの紙ずもうハガキが作成可能な工作会や、館内各所にあるスタンプを集めるラリーも期間限定で開催。8月20日の土曜日には『ちびっこ相撲KITTE場所』が予定されており、こちらは振分親方や現役力士とちびっこたちの楽しく元気な稽古風景を観覧いただける。
そして目玉となるのはやはり、千秋楽となる8月28日に開催される『大相撲KITTE場所』だろう。ここでは現役力士の取組はもちろん、普段はなかなかお目にかからない髪結いや相撲甚句、綱締めなども楽しむことができるのでより深く相撲の魅力を知れるはず。その他の催しは下記にまとめておくので気になるものがあればぜひ足を運んで欲しい。
江戸時代より現代まで脈々と受け継がれてきた大相撲の魅力を体感できる絶好の機会。27日まで毎日開催の大すもう展は21時まで閲覧可能なので、仕事帰りに足を運んでみるのもいいかもしれない。
【開催イベント一覧】
●はっきよいKITTE土俵開き/8月11日(観覧無料)
●大すもう展2016/8月11日~27日(体験・観覧無料)
●はっきよい紙ずもうワークショップ/8月16日~18日(参加無料・要当日申込み)
●つっぱりスタンプラリー/8月19日~23日(参加無料)
●大相撲KITTE場所/8月28日(1階は「1階座席券」、2階は「2階観覧券(立ち見席)」が必要)
●ちびっこ相撲KITTE場所/8月20日(観覧無料・参加は不可)
●オリジナル商品の販売/8月11日~(商品が無くなり次第終了)
●相撲絵葉書展/8月8日~28日(観賞無料)
※イベント内容は予告無く変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
【イベント概要】
開催期間: 2016年8月11日(木・祝)~28日(日)
会場: KITTE 1階 アトリウムほか館内各所(東京都千代田区丸の内二丁目7番2号)
主催: 日本郵便株式会社、JPビルマネジメント株式会社
【公共交通機関を使う場合】
JR東京駅 徒歩約1分
丸ノ内線東京駅 地下道より直結
千代田線二重橋前駅 徒歩約2分
三田線大手町駅 徒歩約4分
JR京葉線東京駅 徒歩約3分
有楽町線有楽町駅 徒歩約6分
JR有楽町駅 徒歩約6分
取材・文/田中十兄