『俺、つしま』シリーズ累計30万部突破記念座談会 Part2
おぷうの兄さん×つしま×おじさん編集者
「あらゆる猫漫画の中で、猫の描写が最もリアル」と評される『俺、つしま』(おぷうのきょうだい著、小学館刊)をご存知でしょうか。『サライ』の編集者が編集を担当し、2018年4月に第1巻、そして今年5月の末に第2巻が刊行されるや、多くの書店でベストセラーにランクイン。たちまちシリーズ累計30万部を突破しました。
今回は、30万部突破を記念して、作者「おぷうのきょうだい」の絵を描く人(=おぷうの兄さん)が、主人公猫のリアルつしまさん(つーさん)を伴って、担当編集者との座談会に応じてくれました。『俺、つしま』で描かれた「元野良猫つーさんがおくる、笑いと涙、愛と友情の一大ロマン」の舞台裏を語る2回目です。(前回はこちら)
お米に似ているおじいちゃん
――猫の絵がリアルだと評判です。とても繊細で、ちょっとしたカットで、ラフな感じでいいですよとお伝えしてもとても丁寧な絵が送られてきます。
兄:かわいいから、つい描き込んじゃうんですよ。
――なのに「おじいちゃん」こと、妹さんは雑ですね(笑)。
兄:妹は高校生の頃に友人に「お米に似てる!」と言われて、すごいショックを受けたそうです。それ以来、米粒に顔を描いた絵をトレードマークにしていました(笑)。
妹のブログでも自画像として米人間の絵を使っていたので、それをそのまま使っています。初めて見る人は猫の絵との落差にギョっとするとは思いますが、まあ要するに米に似ているんです。
――なぜ「おじいちゃん」なのですか?
つしま:それは俺のほうから説明するよ。とにかく体力がないんだよ。ちょっと動くと寝込むし、腰が痛い、アバラが折れたっていつもどっか痛めてる。内面もとても中年期の女性とは思えない。新国劇が大好きでね、映画も戦前の映画とかずっと観てるもんね。
米みたいな顔した高齢の男の人だと俺、ずっと思ってたもん。そういうオーラが出てる。前にいた猫たちからも「じいや」って呼ばれてたんだって。俺の知ってるおじいさんとも醸し出しているものが一緒なんだよ。
――なぜ青いんでしょう。
兄:肌色にしたらもっと気持ち悪いじゃないですか。あと猫を描いていると青の色鉛筆が全然減らないのでちょうどいい使い道ですね。っていうか適当です。描くのも面倒です。
――性格は漫画のままですか?
つしま・兄:あのまんまです!
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