『俺、つしま』シリーズ累計30万部突破記念座談会 Part3
おぷうの兄さん×つしま×おじさん編集者
「あらゆる猫漫画の中で、猫の描写が最もリアル」と評される『俺、つしま』(おぷうのきょうだい著、小学館刊)をご存知でしょうか。『サライ』の編集者が編集を担当し、2018年4月に第1巻、そして今年5月の末に第2巻が刊行されるや、多くの書店でベストセラーにランクイン。たちまちシリーズ累計30万部を突破しました。
今回は、30万部突破を記念して、作者「おぷうのきょうだい」の絵を描く人(=おぷうの兄さん)が、主人公猫のリアルつーさんを伴って、担当編集者との座談会に応じてくれました。『俺、つしま』で描かれた「元野良猫つーさんがおくる、笑いと涙、愛と友情の一大ロマン」の舞台裏を語る3回目です。(前々回、前回はこちら)
2巻でのお気に入りのシーン
――今回の表紙もつーさんの息遣いまで聞こえるような繊細なタッチでした。なぜあの表紙に?
兄:つーさん、呼ばれるとああいう顔をよくするんですよ。「どっかからおじいちゃんの声がする!おじいちゃんどこ?」って言ってるつーさんです。
――2巻でとくにお気に入りのシーンを教えてください。
兄:妹はあとがきのつーちゃんとおじいちゃんが手を繋いでいるカットが気に入っているそうです。
つしま:俺はたぬきの置物になりきっている俺。俺ってよく擬態して気配を消すんだよ。ほんとだよ。
――細かいディティールにも感心しています。読み返す度に発見があるというか。185ページの猫の本のイラストが好きで、『キャットおどろくためゴロー』には吹き出してしまいました。
つしま:古いなぁ……。
――『猫とアニキ』もツボですねえ。めちゃくちゃ読みたいです!
兄:どんな話なんですかねぇ(笑)。公序良俗に反しない範囲で考えてみます。
――今後、3巻、4巻とどんどん続けてほしいと思っているんですが、3巻はどんな内容になりそうですか?
兄:いきあたりばったりというか、ノープランで始めたことなので……。描きたいことはたくさんあるんですが、なかなか追いつかない状況です。でも、今後は「やさぐれ会」はたくさん登場させたいですね。あの子たちの話はたくさんネタ帳にあります。
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