歴史あるキャンパスには、大人が興味を惹かれる施設や場所が多数ある。医学史、自然誌、演劇、文学から仏教美術まで。大人の好奇心が大満足!

建学の精神が宿る河井寛次郎の花入
河井寛次郎『辰砂釉扁壺』(1950年頃)。寛次郎が60歳の頃、好んで使っていた釉薬の深い赤が美しい。寛次郎は東京高等工業学校窯業科を大正3年(1914)に卒業。

2024年、東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し、東京科学大学となった。理工学と医歯学の連携による世界的な研究拠点を目指す。大岡山キャンパスにある東京科学大学博物館では統合前の東京工業大学の来歴が見て取れる。

日本のロボット工学の黎明から今を知る
1980年代に東工大で発明された産業用ロボットの試作品を展示。陶磁器からロボットまで、大学の研究開発の歴史がよくわかる。

館内で出迎えてくれるのは河井寛次郎、濱田庄司、島岡達三といった「民藝」の巨匠の作品だ。河井と濱田は前身の東京高等工業学校窯業科、島岡は東工大窯業科で学んでいる。窯業はセラミックの研究に発展し、同じフロアに工芸品から先端技術まで地続きで展示される。

同大学の三大発明といわれる「フェライト」「ビタミンB2」「水晶振動子」の展示も興味深く、研究が産業の基になったことを知る。

磁性材料の研究で東工大の名は世界に!
昭和5年(1930)に東工大の加藤与五郎教授と武井武助教授によって発見されたフェライト(磁性材料)は、録音テープなどに使われ、現在でも様々な技術に活用されている。

東京科学大学博物館

東京都目黒区大岡山2-12-1
電話:03・5734・3340
開館時間:10時30分~16時30分
休館日:土曜、日曜、祝休日、年末年始、臨時休館日
入館料:無料
交通:東急目黒線・大井町線大岡山駅より徒歩約1分

サライ2025年4月号大特集は『「大学」に遊ぶ』

 

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