
ライターI(以下I):『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(以下『べらぼう』)はこれまでの大河ドラマと比べると、かなり食い込んでくるなという印象があるのですが、特に吉原の女郎屋内での描写は、知らない世界ということもあって、へぇーはぁーうわぁーがたくさんあります。
編集者A(以下A):『吉原炎上』といった映画では描かれることがありましたが、それよりもさらに古い、江戸中期の吉原が描かれていますね。第8回でも、吉原の親父たちが、地本問屋の鶴屋(演・風間俊介)との話し合いの席で、「吉原はもとは日本橋にあった」といっていましたが、蔦重の時代には浅草近くに移転してあり、新吉原ともいわれていました。
I:大黒屋の律(演・安達祐実)が、幕府公認の遊里であることを強調していました。吉原とは、といったことを折に触れて解説してくれています。今回私が特に気になったのは、花の井改め瀬川(演・小芝風花)たちのハードな仕事ぶりです。
A:うつせみ(演・小野花梨)の首に絞められた痕があったりして、確かにうわぁーっとなりますね。
I:幕府公認とはいえ、男性が夜遊ぶ場所ということで、そういう無茶なことをする客もけっこういたんですかね。常日頃、彼女たちをなんとかしてあげたいと思っていた蔦重(演・横浜流星)でさえびっくりしていました。
A:第1回で朝顔(演・愛希れいか)の全裸遺体が写されて話題になりましたが、過酷な生活だったことは間違いないでしょう。『初めての大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」歴史おもしろBOOK』には、彼女たちがどんな生活をしていたのか、つぶさに書かれています。
I:あ、時間割みたいなのが書いてありましたね。
A:同本の受け売りですが、ざっくりと説明しましょう。
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