はじめに-佐々成政とはどんな人物だったのか?

佐々成政(さっさ・なりまさ)とは、織田信長に仕えた武将です。持ち前の武勇を発揮した成政は、信長の親衛隊とも言える黒母衣衆(くろほろしゅう)の筆頭となり、献身的に信長を支え続けました。

信長の死後、後継者問題で秀吉と柴田勝家が対立すると、成政は勝家の味方につきます。そして、信長に代わって覇権を握ろうとする秀吉と敵対することになるのです。

天正12年(1584)の「小牧・長久手の戦い」では、秀吉と和睦しようとした家康を説得するため、厳冬の立山連峰を越える「さらさら越え」を敢行したことで知られる成政。ドラマチックな人生を送った人物として語られることが多いですが、実際の佐々成政はどのような人物だったのでしょうか? 史実をベースにしながら、紐解いていきましょう。

目次
はじめに―佐々成政とはどんな人物だったのか?
佐々成政が生きた時代
佐々成政の足跡と主な出来事
まとめ

佐々成政が生きた時代

佐々成政は、天文5年(1536)に生まれます。尾張国(現在の愛知県)の比良城主・佐々成宗(なりむね)の五男(三男との説もあり)として生まれた成政は、幼少の頃から信長の小姓として仕えていたそうです。そして、信長の親衛隊の筆頭を務め、「浅井・朝倉攻め」や「長篠の戦い」など、信長の主要な戦で活躍したのです。

佐々成政肖像(富山市郷土博物館蔵)

佐々成政の足跡と主な出来事

佐々成政は、天文5年(1536)に生まれ、天正16年(1588)に没しました。その生涯を、出来事とともに紐解いていきましょう。

信長に仕える、黒母衣衆の筆頭となる

佐々成政は、天文5年、尾張国比良城主・佐々成宗の五男として生まれます。若くして武勇に優れた成政は、信長から馬廻衆(うままわりしゅう、大将の馬の周りで護衛や伝令を務めた親衛隊)に抜擢されることに。

そして、信長が自身の弟を攻めた「稲生(いのう)合戦」や、今川義元を倒した「桶狭間の戦い」、美濃国の平定など、数々の戦で戦功をあげました。永禄10年(1567)には、馬廻衆の中でも精鋭として知られた母衣衆(ほろしゅう、馬廻衆から選抜された信長直属の使番)に選ばれます。

母衣衆は、「黒母衣衆」と「赤母衣衆」の2グループに分かれ、黒母衣衆の筆頭を佐々成政が、赤母衣衆の筆頭を前田利家が務めたそうです。天正元年(1573)に、成政は朝倉義景(よしかげ)攻めの先陣を務め、天正3年(1575)の「長篠の戦い」では鉄砲隊を指揮しました。

成政は鉄砲の扱いにも長けており、彼が指揮した鉄砲隊によって、敵の武田勝頼軍は壊滅状態になったとされます。戦いにおける重要な役割を任されているところから、信長からの信頼は相当厚いものだったと言えるでしょう。

平敦盛を追いかける熊谷直実(『一の谷合戦図屏風』より) 
背中の赤い布が母衣。主に、甲冑を保護する目的で使用されていた。母衣の歴史は古く、武士の七つ道具の一つとして重宝されたという。

柴田勝家の与力となる

天正3年(1575)、織田家の重臣・柴田勝家が信長から北陸経営を任されると、成政は前田利家や不破光治(ふわ・みつはる)とともに監視役に任命されます。勝家の与力となった成政は、小丸城(こまるじょう、福井県越前市にあった城)と3万3000石以上の土地を与えられました。

さらに、石山本願寺の一向一揆での功績を称えられ、越中国(現在の富山県)を与えられたり、同国の上杉勢力を排除したりと、勝家のもとでも華々しく活躍。しかし、天正10年(1582)に起きた「本能寺の変」により、信長が亡くなってしまいます。

信長の死後、後継者と遺領配分を決定するべく開かれた「清洲会議」にて、意見が食い違う秀吉と勝家が真っ向から対立することに。勝家の与力を務めたこともあり、成政は勝家に味方します。そして、成政は虎視眈々と勢力拡大を図る秀吉と敵対することになるのです。

秀吉と対立、決死の「さらさら越え」。次ページに続きます

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