2011年に中国からやって来たオスのリーリーとメスのシンシンの間に生まれたシャオシャオ(雄)とレイレイ(雌)は、日本全国に再びパンダブームを巻き起こした。ファンの間では「シャオレイ」との愛称で呼ばれている。今年の6月23日で1歳を迎え、上野動物園はじめ街全体がお祝いムードと化すほどに。事前申し込みによる観覧の抽選には、現在も応募が殺到しているという。
パンダ写真家として知られる高氏貴博さんはこの双子を撮り続けている。
「双子パンダのシャオシャオとレイレイを、わが子のように見守りながら撮影しています」
写真家の高氏貴博さんがパンダの撮影を始めたのは、2011年に双子の母・シンシンに「ひと目惚れ」したことに始まる。以来10年以上、ほぼ毎日、上野動物園に通い、父親のリーリーや長女のシャンシャン、そして昨年生まれた双子パンダの写真を撮り続けてきた。そして、1日に1000枚以上撮影するという写真から厳選したショットをブログ「毎日パンダ」に投稿するのが高氏さんの日課だ。
「双子のパンダが生まれてからは、開園とともに上野動物園へ入園し、姉のシャンシャンがいる東園のパンダ舎、父親のリーリーや母親のシンシンと双子パンダが一緒にいる西園の『パンダのもり』の2か所を行き来しています。閉園とともに出ますから、もはや上野動物園に暮らしているようなものです(笑)」
毎日の撮影の忙しさと比例するように、パンダ一家への愛情も深まるばかり。パンダは1歳半くらいで独り立ちをすると言われるが、シャオシャオとレイレイはその直前にあたる。日増しに動きが活発になる一方で、母親に甘えるような表情も見せ、まさにかわいい盛りといえよう。
愛娘の成長を重ね合わせる
高氏さんは2018年に娘が生まれたが、その成長ぶりをいま、双子パンダに重ね合わせている。
「シャオシャオとレイレイの成長ぶりに、娘が自力で寝返りを打ったり、固形物を食べ始めたりといった成長の喜びを思い出し、親心にも似た思いで撮影をしています」
年末にシャンシャンは中国へ返還が予定され、双子パンダにもその日は来る。“わが子” の成長過程を一瞬も見逃したくないという高氏さんの写真には温もりがある。
「シャオシャオとレイレイの性格が表れた瞬間を撮影するのが楽しみ」
シャオシャオは積極的に相手へ寄り、レイレイは控え目と対照的。そんな2頭の性格がよく表れた、高氏さんが厳選した3枚を紹介。
取材・文/岩附永子 写真/高氏貴博(人物以外)
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シャオシャオとレイレイがのびのびと成長してゆくかわいらしい姿を毎日、眺められたら……。高氏さんのそのような思いのもと、双子の誕生より現在までに撮影したすべての写真から厳選したカレンダーです。ブログ未公開の秘蔵写真や、親子の3ショットも掲載予定。毎年好評の特典ページもお楽しみに。お早めのお申し込みを。
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ページ数:28ページ(使用時60㎝)
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小学館刊
※写真や内容は変更になる場合があります。
※この記事は『サライ』本誌2022年10月号の内容をもとに増補改訂いたしました。